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実装工程の生産性をマウンタの速度が大きく左右福田昭のデバイス通信(266) 2019年度版実装技術ロードマップ(74)(2/2 ページ)

今回は実装工程の生産性を左右する2つの要因を解説する。1つは実装設備(主にマウンタ)の速度、もう1つはマウンタにおける部品の補充や段取り換えなどに要する時間である。

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部品の補充時間を短縮するストレージシステム

 マウンタにおける部品の補充や段取り換えなどに要する時間を短縮する装置として、最近になって普及しているのが「ストレージシステム」である。「インテリジェントSMDストレージシステム」(ヤマハ発動機)、「インテリジェントストレージ管理システム」(JUKI、ダイトロン)、「SMDタワー」(マイクロニック)などの製品名で販売されている。

 表面実装部品を収容したテープリールやトレイなどは従来、棚に保管していた。出し入れは自動化されていなかった。これに対して「ストレージシステム」では、1500本〜3600本といった極めて数多くのリールを保管しており、表面実装ラインと通信する。部品の補充が必要だとする信号(部品切れ信号)を表面実装ラインが発信すると、ストレージシステムは信号を受信して自動的に補充すべきリールを出庫する。一括して入出庫可能なリールは27本〜54本と多い。

 さらに、段取り換えに必要なチップ部品をあらかじめ用意しておき、必要とされるタイミングで出庫できる。このため、段取り換えの手間と時間を省ける。


「ストレージシステム」の製品例。ヤマハ発動機が発売した「YST15」。最大で1500本のリール(7インチ)を保管できる。リールの一括出し入れ数は最大33本(7インチ)。システムの外形寸法は高さ2450mm×幅1623mm×長さ2585mmである。同社の2018年5月28日付ニュースリリースから

次回に続く

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