連載
はんだ印刷位置の精度向上とはんだ量のばらつき低減が課題:福田昭のデバイス通信(268) 2019年度版実装技術ロードマップ(76)(2/2 ページ)
今回から、実装設備に対する具体的な要求項目の重要度(順位)を説明していく。まずは「印刷機(スクリーン印刷機)」を取り上げたい。
マスクスクリーンを移動させて印刷位置の精度を高める
これらの要求項目に対応した印刷機が既に開発され、販売されている。ここでは要求項目の第1位と第2位に対応した機能を報告する。
第1位「印刷位置精度の向上」では、マスクスクリーンを移動させて位置合わせの精度を高めた機能「モーションスクリーン」が開発され、商用機に搭載済みである。従来の印刷機はプリント配線板を移動させてマスクスクリーンとの位置を合わせていた。マスクスクリーンは固定されていた。
これに対して「モーションスクリーン」では、プリント配線板を固定し、マスクスクリーンを移動させることで位置合わせを実施する。位置合わせの微調整が可能となり、印刷位置の精度が向上した。
第2位「はんだ量バラツキ低減」では、マスクスクリーン上のはんだ量(ローリングの直径)をセンサーで計測し、はんだペーストを自動的に補充する機能が開発されている。はんだペーストを自動補充することで、プリント配線板への印刷圧力が一定となり、はんだの印刷量が一定になる。この機能も商用機に組み込まれている。
(次回に続く)
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