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ルネサス、32ビットマイコン「RA4M2グループ」発売コスト要求が厳しい用途に最適化

ルネサス エレクトロニクスは、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」のRA4シリーズとして、新たに「RA4M2グループ」を発売した。コストや消費電力の削減が求められる産業機器やIoT(モノのインターネット)機器の用途に向ける。

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消費電流は動作時80μA/MHz、待機時0.7mAを実現

 ルネサス エレクトロニクスは2021年2月、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」のRA4シリーズとして、新たに「RA4M2グループ」を発売した。コストや消費電力の削減が求められる産業機器やIoT(モノのインターネット)機器の用途に向ける。


RA4M2グループの外観

 RA4M2は、Armv8-Mアーキテクチャの「Arm Cortex-M33コア」を搭載した。最大動作周波数は100MHzである。電力効率に優れており、アクティブモード時の動作電流は80μA/MHz、スタンバイモード時は0.7mAを実現した。また、スタンバイ時から30マイクロ秒でアクティブモードに復帰することが可能であり、間欠動作するIoT機器などの用途にも適している。

 RA4M2は、「Arm TrustZone」テクノロジーとルネサス独自の暗号エンジン「Secure Crypto Engine」を組み合わせることで、強固なセキュリティ機能を実現した。特にSecure Crypto Engineは、複数の対称・非対称暗号アクセラレーターや高度な鍵管理、セキュリティライフサイクル管理、改ざん検知および、サイドチャネル攻撃に対する耐性などを備えている。

 メモリ容量や端子数、周辺機能については既に発売中の「RA6M4」や「RA4M3」に比べて最適化を図ることでコスト低減の要求に応えた。例えば、フラッシュメモリの容量は最大512kバイト、SRAMは128kバイトである。周辺機能としては、静電容量式のタッチセンシングユニット、分解能が12ビットのA-Dコンバーターなどを搭載。Quad SPIやSDHIメモリインタフェース、USB2.0フルスピードおよび、CANインタフェースなどを備えている。パッケージは48〜100端子のLQFPと48端子QFNで供給する。

 ルネサスは、RA4M2応用の機器開発を支援するため、リアルタイムOSやミドルウェアを含む「Flexible Software Package(FSP)」を用意している。FSPを用いると、開発済みのソフトウェアコードを再利用したり、Armエコシステムパートナーより提供されるソフトウェアを活用したりして、ソフトウェアの開発期間を短縮することができる。

 また、RA4M2とアナログIC、パワーICを組み合わせたソリューション「ウィニングコンビネーション」も順次リリースする予定となっている。

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