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野洲事業所の新生産棟完成、村田製作所:電極材料の製造能力拡大
村田製作所は2021年2月9日、同社の野洲事業所(滋賀県野洲市)の敷地内で建設を進めていた新生産棟が完成し、同日に竣工式を行ったと発表した。
村田製作所は2021年2月9日、同社の野洲事業所(滋賀県野洲市)の敷地内で建設を進めていた新生産棟が完成し、同日に竣工式を行ったと発表した。
新生産棟は、主にスマートフォンや自動車向けで中長期的な需要増が見込まれる電極材料の生産能力拡大のため、2019年7月から建設を開始していた。地上7階建てで、延床面積は2万3052m2、建築面積は4289m2。建物のみの総投資額は約140億円だった。2019年7月の建設発表当時は2020年11月の完成を予定していたが、同社広報によると新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が少しあり、2021年2月の完成となった。とはいえ、それほど大きな遅れは発生しておらず、今後の投資計画にも影響はないとしている。
村田製作所の広報によれば、「これから生産棟への設備導入を開始するため、新生産棟での製造開始スケジュールは、まだ明確には決まっていない」という。また、新生産棟での生産能力も非公開としている。
村田製作所は2021年1月29日に、2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4〜12月)を発表したばかりである。その際、通期(2020年4月〜2021年3月)の連結業績見通しについて、2020年10月末に公表した予想額に対し、売上高を800億円増額の1兆5700億円へ、営業利益を400億円増額の2900億円へと、それぞれ上方修正した。
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