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Intelの第3世代「Xeon SP」、AI性能や暗号化を強化Sunny Cove採用で最大40コア(2/2 ページ)

Intelは2021年4月6日、10nmプロセスを採用した第3世代の「Intel Xeon スケーラブル・プロセッサ(SP)」(開発コード名:Ice Lake)を発表した。1〜2ソケット向けの製品で、CPUコアには新しい世代の「Sunny Cove」を採用し、最大40コアを搭載する。前世代品と比較して、性能が46%向上しているとする。

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AIと暗号化のアクセラレーター

 AIアクセラレーターについては、既存のXeon スケーラブル・プロセッサにも搭載されている「Intel DLブースト」を内蔵。ハードとソフトの両方を最適化することで、推論の性能を前世代品に比べ1.74倍に向上した。20種類の機械学習ワークロードを組み合わせた比較では、AMDの「EPYC 7763」に比べて演算性能が最大1.5倍、NVIDIA「A100」と比較して最大1.3倍を達成したとする。


競合品とのAI性能の比較 出典:インテル(クリックで拡大)

 第3世代Xeon スケーラブル・プロセッサには、暗号化アクセラレーターが搭載されている。データの暗号化は極めて重要だが、その一方で暗号化は、処理の負荷が高く、「コンピューティングパワーを消費してしまう」と土岐氏は説明する。第3世代Xeon スケーラブル・プロセッサには、新しく導入した命令セットによって、暗号化の処理とデータの処理を並列に行えるようになっている。つまり、暗号化による演算性能への影響を軽減できる。特に、512ビットのSIMD(Single Instruction Multiple Data)演算が可能な命令セット「Intel AVX-512」によって、スループットが向上すると土岐氏は説明した。


暗号化アクセラレーターによって、データ処理性能を犠牲にすることなく、暗号化できる。下段は、第3世代Xeon スケーラブル・プロセッサの暗号化アクセラレーターによる、暗号化パフォーマンスの一例を示している 出典:インテル(クリックで拡大)

 CPU以外のプラットフォームとしては、「Intel Optane Persistent Memory 200シリーズ」をはじめ、「Intel Optane SSD P5800X」、ネットワークアダプター「Intel Ethernet 800シリーズ」、「Intel Aiglex」FPGAなどをそろえている。


Xeon スケーラブル・プロセッサ以外のプラットフォーム 出典:インテル(クリックで拡大)

 なお、第3世代Xeon スケーラブル・プロセッサは、2021年第1四半期で既に20万個が出荷されたという。

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