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半導体不足は2022年Q2に解消か、Gartnerが予測深刻なのは200mmウエハーライン(2/2 ページ)

ガートナー ジャパンは2021年5月11日、記者説明会を開催し、2021年の半導体市場の予測や、半導体不足解消の見通しについて語った。Gartnerのリサーチ&アドバイザリ部門で半導体/エレクトロニクス・グループのディレクターアナリストを務める山地正恒氏によると、Gartnerは、半導体の供給難は2022年第2四半期に解消するとみている。

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2021年はあらゆる分野で前年比2桁成長へ

 2021年の半導体市場については、「最も高い成長率で伸びるのは自動車」(山地氏)と予測する。市場規模は2020年の387億米ドルから、2021年は499億米ドルまで、前年比28.9%増の成長を果たすとGartnerはみている。ただし同氏は、「これは2020年の市場が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で不調だったという背景もある。そのため、2019年比で見ると少し違った話にはなるだろう」と付け加えた。

 Gartnerは自動車のみならず、有線通信、無線通信、民生機器、コンピュート、ストレージ、産業機器のいずれの分野でも前年比2桁成長を予測している。自動車の次に高い成長率が予測されているのは無線通信分野で、前年比で20%増と予想する。「2021年になって5G(第5世代移動通信)対応スマートフォンの普及が本格化してくるからだ」と山地氏は説明した。さらに、半導体不足が続くことで、チップ単価が高止まりすると述べた。


2021年の半導体市場の見通し 出典:ガートナー ジャパン(クリックで拡大)

 山地氏は、2025年までの半導体市場予測も紹介した。それによると、大きく成長するのは車載と産業機器、ストレージとなっている。車載半導体の売上高については、2025年は、2020年に比べて367億米ドル増加するものの、「アプリケーションとしては電動パワートレイン関連、自動運転、ADAS(先進運転支援システム)の成長が大きい。既に自動車に浸透しているボディー系やシャシー系などは、自動車の生産台数に沿って伸びていくのみだとみている」と述べた。


2020年と2025年の半導体市場予測。図版右側のグラフは、2025年と2020年の市場の差分(=成長規模)を示している 出典:ガートナー ジャパン(クリックで拡大)
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