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ローム、低オン抵抗のデュアルMOSFETを開発:耐圧40V/60Vの12製品を発売
ロームは2021年7月、24V入力に対応した低オン抵抗のデュアルMOSFET「QH8Mx5/SH8Mx5シリーズ(Nch+Pch)」を発表した。FA機器や基地局装置のファンモーター用途に向ける。
オン抵抗はPch部で最大61%、Nch部で最大39%も低減
ロームは2021年7月、24V入力に対応した低オン抵抗のデュアルMOSFET「QH8Mx5/SH8Mx5シリーズ(Nch+Pch)」を発表した。FA機器や基地局装置のファンモーター用途に向ける。
新製品は、耐圧±40V/±60VのMOSFETを2個、1つのパッケージに実装した。最新のプロセス技術を用いることで、オン抵抗は耐圧±40V品の場合に、一般品と比べPch部で最大61%、Nch部で最大39%、それぞれ低減したという。
また、2個のデバイスを1パッケージにしたことで、機器の小型化が可能となる。外形寸法が2.8×3.0×0.8mmのTSMT8品は、SOP8を用いた従来品に比べて、実装面積を75%も削減することが可能だという。既に同社は月産100万個体制で量産を行っている。サンプル価格(税別)は250円。
この他、耐圧40V/60Vの「QH8Kxx/SH8Kxxシリーズ(Nch+Nch)」として8製品を開発した。QH8Mx5/SH8Mx5シリーズ(Nch+Pch)の4製品と合わせ、合計12製品を用意した。
ロームでは、今回開発したデュアルMOSFETシリーズと三相ブラシレスモーター用プリドライバーICを組み合わせ、小型で低消費電力、静音を実現するモーター駆動ソリューションを提供していく。
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