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フレキシブルIC製造システムのPragmatICが8000万米ドル調達英国でのファブ建設資金として

英国のPragmatIC Semiconductor(以下、PragmatIC)は、IoT(モノのインターネット)向けの低コストフレキシブルICの需要拡大に対応するために、同社独自のフレキシブルIC全自動製造システム「FlexLogIC」に対応した第2ファブの建設資金として8000万米ドルを調達した。第2ファブの生産能力は、既存のファブの5倍を見込む。

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 英国のPragmatIC Semiconductor(以下、PragmatIC)は、IoT(モノのインターネット)向けの低コストフレキシブルICの需要拡大に対応するために、同社独自のフレキシブルIC全自動製造システム「FlexLogIC」に対応した第2ファブ(生産工場)の建設資金として8000万米ドルを調達した。第2ファブの生産能力は、既存のファブの5倍を見込む。


フレキシブルIC全自動製造システム「FlexLogIC」は、複数の高品質材料層を蒸着、パターニングするために必要な全てのプロセスツールが含まれており、自己完結型のクリーンな環境の中で、ロボットによるウエハー処理システムと統合されている 出所:PragmatIC Semiconductor

 PragmatICのCEO(最高経営責任者)を務めるScott White氏は、米国EE Timesのインタビューに応じ、新しいファブの建設理由と同社の目的を次のように説明した。「第1ファブは数年前から稼働し、需要は良好だ。間もなく最大生産能力に達する見通しであることから、既存のファブより生産能力の高い第2ファブの建設を決めた。第2ファブは、モジュール式で設備投資を抑えられ、将来的に顧客にオンサイトのファブを提供する際のテンプレートになるものだ」(White氏)

 FlexLogIC製造システムは、大量生産のためのスケーラブルな製造モデルで、従来のシリコンICファブに比べて、設備投資と運用コストを桁違いに削減できる。装置と自動化ソフトウェアには、詳細な材料レシピやエンドツーエンドのプロセスフロー、インライン品質監視、フィードバック制御ループが実装されており、オペレーターの介入がなくても信頼性の高い生産を保証する。


PragmatIC SemiconductorのCEO、Scott White氏 出所:PragmatIC Semiconductor

 一般的なシリコンICファブの生産サイクルタイムが数カ月であるのに対し、PragmatICの第2ファブは1日以下の生産サイクルにも対応している。FlexLogICは、コンパクトな設置面積と自己完結型の設計によって、世界各地の必要な場所に設置することが可能で、“ジャストインタイム”の迅速なIC生産を行える。

 既存のファブと新しいファブの生産能力に関する質問に対し、White氏は、「現在のファブは研究開発と生産の両方に使用している。現在、RFID回路向けに最大5億個を生産している」と述べている。

 White氏は、「新しいファブは完全に生産専用で24時間365日稼働するため、生産能力は約5倍になる。現在、新しい建設用地の確保に向けて動いており、今後数年間でさらに5〜6のファブの用地を確保する計画だ。英国北東部のダラム州にある新しい建設用地について、現在交渉を進めており、近く発表したいと考えている」と述べた。

 「これは、顧客サイトでの専用生産だけでなく、サービスとしてのファブ(fab-as-a-service)の提供の先駆けとして、半導体業界が直面しているサプライチェーンの課題の対処に大いに役立つと考えている」(同氏)

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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