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米国でCバンド5Gサービスの開始が延期FCCの警告を受け

米国の二大モバイルネットワーク事業者による、同国内でのCバンド5G(第5世代移動通信)サービスの開始が延期された。航空機運航への干渉に対する懸念によるものだという。

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 米国の2大モバイルネットワーク事業者による、Cバンド(3.7G〜4.2GHz帯)を活用する5G(第5世代移動通信)サービスの開始が延期された。航空機運航への干渉に対する懸念によるものだという。

 2021年11月、AT&TとVerizonは、ミッドバンドネットワークが民間航空会社の用いる高度計に干渉する恐れがあるという米国連邦航空局(FAA:Federal Aviation Authority)の警告を受けて、新たなCバンド5Gサービスの開始を2022年1月に延期することに合意した。

 また、2社は、特に空港周辺でのCバンド無線の出力を6カ月にわたり低減する予定だ。この期間、5Gブロードキャストによる問題が発生しないことをFAAが確認するとしている。

 AT&TとVerizonは、Cバンド周波数の競売(オークション)に共同で809億米ドルを出資した。AT&Tは、2021年末までに、Cバンドで使用する80MHz帯域幅のうち、最初の40MHz幅の利用を開始する計画だった。一方のVerizonは、2022年3月には1億人のユーザーにサービスを提供すべく計画を進めていた。

 Cバンドの出力を減らすことで、これらの計画は保留になる可能性がある。AT&TとVerizonが2022年半ばにはCバンドを強化できる可能性がある一方で、T-Mobileは、5Gの下り通信速度でAT&TとVerizonをリードしている。

 通信や周波数関連の調査/分析会社であるAllNet Insights and Analyticsでプレジデントを務めるBrian Goemmer氏によれば、AT&TとVerizonは、CBRS(Citizens Broadband Radio Service/3.55G〜3.7GHz帯)とCバンド機器を活用した、妨害に強い3.5GHzネットワークを本格的に展開する計画だったという。同氏は、「CバンドとCBRS無線は同じアンテナを共有できるはずだ」と述べた。アンテナは32または64のMIMOユニットとして構成されているようだ。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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