Wi-Fi HaLow準拠の無線LANモジュール、映像を途切れず送信:サイレックスがデモ展示(2/2 ページ)
サイレックス・テクノロジー(以下、サイレックス)は「第11回 IoT & 5Gソリューション展【春】」(2022年4月6〜8日、東京ビッグサイト)で、IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)やIEEE 802.11 ax(Wi-Fi 6/Wi-Fi 6E)準拠の最新モジュールを展示した。
Wi-Fi 6では通信の安定性を実現
Wi-Fiの最新規格であるWi-Fi 6/Wi-Fi 6EおよびBluetooth 5.2準拠の無線LANモジュール「SX-PCEAX」と、そのデモも展示した。SX-PCEAXは、QualcommのWi-Fi/Bluetooth SoC(System on Chip)「QCA2066」を搭載ている。
Wi-Fi 6/6Eの特長は大容量、高速、多接続通信といわれるが、サイレックスは「その特徴を実現するのは当たり前で、当社のモジュールの特長は、さらに安定性も追及する」と述べる。「パケットロスを発生させない、もし発生してもすぐにリカバーできる、そうした機能を訴求している」(同社)
具体的には、1個のチップセットで2つの異なる周波数帯を同時に使用できるQualcommの独自技術「DBS(Dual Band Simultaneous)」をベースとして、2.4GHz帯/5GHz帯で同時通信を行う機能を実装した。これにより、1個のモジュールで、同じデータを2つの周波数帯で送信できるので、より安定した通信が可能になる。その他にも、データ通信用/メンテナンス用など内容が異なる通信を同時に行うこともできる。
ブースでは、4Kの映像をWi-Fi 6で送信し、ディスプレイに表示するというデモを行った。通常、展示会会場ではWi-Fiの電波が飛び交っているので、4Kの映像を途切れることなくWi-Fiで送信することは難しい。SX-PCEAXを使えば、「2.4GHz帯での通信でパケットを落としても、5GHz帯での通信でそれを補うことができる」(サイレックス)
サイレックスは「DBSの技術を実際に機能化して、モジュールに実装するところにノウハウが必要となる」と語る。「Wi-Fiでも、途切れない安定した通信ができることが分かれば、将来的には制御などにも使えるようになるのではないか」(同社)
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