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フジクラ、5Gミリ波モジュールでGFと提携:安定したサプライチェーンを構築
フジクラは、5G(第5世代移動通信)基地局向け28GHz帯ミリ波フェーズドアレイ・アンテナモジュール(PAAM)「FutureAccess」の商用化に向けて、米国GlobalFoundries(GF)と提携する。
5Gネットワーク市場への進出を加速
フジクラは2022年5月、5G(第5世代移動通信)基地局向け28GHz帯ミリ波フェーズドアレイ・アンテナモジュール(PAAM)「FutureAccess」の商用化に向けて、米国GlobalFoundries(GF)と提携すると発表した。
世界の大手通信業者は、モバイルブロードバンド(MBB)と固定無線アクセス(FWA)の両方式で、5Gネットワークの活用を計画している。特に米国市場では、5G FWAを導入する動きが強まっている。また、主要な顧客からは安定したサプライチェーンの構築も強く求められているという。
そこでフジクラは、5Gネットワーク市場への進出を加速するためGFと提携。高品質の製品を、安定して供給できる体制を整えることにした。フジクラ製PAAMには、GFの工場でSiGa RFプロセスを用いて製造されるRF ICを搭載している。
フジクラが2021年8月に開発発表したFutureAccessは、8×8素子のアンテナアレイやビームフォーミングIC、周波数変換ICなどを統合している。24〜30GHzの周波数帯域で動作し、3GPPが規定する「n257(28GHz帯)」や「n258(26GHz帯)」「n261(27GHz帯)」に対応した製品である。
FutureAccessは、2022年5月より一部顧客に評価用サンプル品の供給を始めた。評価用ボードも順次提供する予定。
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