ニュース
複数機能の統合を実現する車載リアルタイムプロセッサ:embedded world 2022(2/2 ページ)
NXP semiconductors(以下、NXP)は、ドイツ・ニュルンベルクで開催された組み込み技術の展示会「embedded world 2022」(2022年6月21〜23日において、車載用リアルタイムプロセッサや産業/IoT(モノのインターネット)エッジ機器向けMCUの新製品に関するデモを展示した。
最新の産業/IoTエッジ機器向けマイコンも
このほか、ブースでは同社が2022年6月16日に発表した産業/IoTエッジ機器向けマイコン「MCX」のデモも展示していた。MCXは、Arm Cortex-Mコアをベースに最大4Mバイトのフラッシュメモリ、低消費電力のキャッシュメモリ、最大1MバイトのSRAMなどを内蔵する製品であり、「現行品のKinetisシリーズとLPCシリーズのそれぞれ良い所を取り入れ新しいMCUポートフォリオに統合した」(説明担当者)ものだ。
MCXは、独自開発の機械学習エンジン(NPU)を搭載する高性能な「Nシリーズ」や、アナログ機能が豊富な「Aシリーズ」、Bluetooth LE(Low Energy)無線通信をサポートする「Wシリーズ」、超低消費電力の「Lシリーズ」の4シリーズで構成。WシリーズとNシリーズの製品登場が2022年第4四半期、AシリーズとLシリーズは2023年以降になる予定だ。今回の展示では、このうちWシリーズを用いたデモを紹介していた。
左=デモの全容。Wシリーズ搭載のボードがBLEでスマートフォン(奥)と通信し、信号強度を表示するデモの他、既存のBluetooth MCUを用いたアセットトラッカーやスマートアクセスパネルのデモを展示していた/右=Wシリーズを搭載したボード[クリックで拡大]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- NXP、車載用プロセッサ「S32Z/S32E」を発表
NXP Semiconductorsは、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)に向けた車載用リアルタイムプロセッサとして、車両制御を主なターゲットにした「S32Zファミリー」と「S32Eファミリー」を発表した。 - デュアル偏波アナログビームフォーミングICを発表
NXP Semiconductorsは、ミリ波帯5G(第5世代移動通信)装置に向けた、4チャネルのデュアル偏波アナログビームフォーミングIC「MMW9012K/MMW9014K」を開発、量産を始めた。 - NXP、産業/IoTエッジ機器向けMCXマイコン発表
NXPジャパンは、産業/IoT(モノのインターネット)エッジ機器に向けた新しいMCXマイクロコントローラ(MCU)を発表した。Arm Cortex-MコアをベースとしたMCXは、用途に応じて4つのシリーズを用意した。【訂正あり】 - TSNスイッチ搭載のMCU、既存工場のIoT化を容易に
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2022年5月3日(オランダ時間)、ギガビットTSN(Time Sensitive Networking)スイッチを搭載したクロスオーバーMCU「i.MX RT1180」を発表した。 - NXP、車載レーダーセンサー向け開発キットを発表
NXP Semiconductorsは、車載レーダーセンサーの性能強化に向けた「Premium Radarソフトウェア開発キット(PRSDK)」を発表した。2022年内にもレーダーシステムの評価用として供給を始める。 - スマートホーム共通規格「Matter」対応トライラジオSoC
NXP Semiconductors(以下、NXP)は2022年1月4日(米国時間)、異なるスマートホーム製品間の相互接続を実現する新共通規格「Matter」に対応したトライラジオデバイス「IW612」を発表した。Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、IEEE 802.15.4の3つの無線方式の通信を同時に行えるもので、Matter対応製品の開発時間やコストの削減および設計の簡素化を実現するとしている。