ADI、工場/ビル向けSPoEソリューションを発表:電力とデータを1km先の機器に伝送
アナログ・デバイセズ(ADI)は、スマートビルディングやファクトリーオートメーションなどに向けた「シングルペアPower over Ethernet(SPoE)ソリューション」を発表した。同社の産業用イーサネットソリューションと組み合わせれば、遠隔地にあるエンドポイントに対しても、電力とデータの両方を長距離伝送することが可能となる。
SPoEとPoDL方式によるシングルペア給電の両方に対応
アナログ・デバイセズ(ADI)は2022年11月、スマートビルディングやファクトリーオートメーションなどに向けた「シングルペアPower over Ethernet(SPoE)ソリューション」を発表した。同社の産業用イーサネットソリューションと組み合わせれば、遠隔地にあるエンドポイントに対しても電力とデータの両方を長距離伝送することが可能となる。
今回発表したSPoEソリューションは、分類機能を内蔵した5ポートSPoE給電デバイス(PSE)「LTC4296-1」と、極性補正を内蔵したSPoE受電デバイス(PD)「LTC9111」である。これらの製品はSPoEとPower over Data Line(PoDL)方式によるシングルペア給電の両方に対応する。SPoEはSPE(シングルペアイーサネット)を補強した規格で、最大52Wを供給できるという。LTC4296-1とLTC9111は、いずれもIEEE 802.3cgに準拠しており、シリアル通信分類プロトコル(SCCP)に対応する。
「10BASE-T1L」規格に準拠した同社の産業用イーサネットソリューション「ADIN1100」や「ADIN1110」と組み合わせて用いれば、1kmという長距離でも電力とデータの伝送が可能だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- バッテリーパック認証用ICなど、電池向け製品を展示
アナログ・デバイセズ(ADI)は「第2回 国際二次電池展(秋)」(2022年8月31日〜9月2日、幕張メッセ)に初出展し、バッテリー分野に向けた最新の製品を展示した。 - 10BASE-T1LイーサネットPHYやセキュア認証用ICを展示
アナログ・デバイセズは「TECHNO-FRONTIER 2022」(2022年7月20〜22日/東京ビッグサイト)に初出展し、「次世代の産業用通信ネットワーク」「ハードウェア認証用セキュリティデバイス」などをテーマに、関連する製品群を展示した。 - AIでモーターの「健康診断」、異常のしきい値は自動判定
アナログ・デバイセズは、最新の食品機械/装置などが展示される「FOOMA JAPAN 2022(国際食品工業展)」(2022年6月7〜10日、東京ビッグサイト)で、モーターの予知保全や異常検知に向けたセンシングソリューション「ADI OtoSense スマート・モーター・センサー(以下、OtoSense SMS)」を出展した。 - ADI、低電力の3軸MEMS加速度センサーを発表
アナログ・デバイセズ(ADI)は、消費電力が極めて小さい3軸MEMS加速度センサー「ADXL367」を発表した。従来製品(ADXL362)に比べ消費電力は2分の1に、ノイズ特性は最大30%も改善したという。 - ADI、長距離イーサネットソリューションを発表
アナログ・デバイセズ(ADI)は、ビルオートメーションネットワークに向けた10BASE-T1Lイーサネットソリューション「ADIN2111」を発表した。ビルなどに設置される小型のエッジデバイスにも、イーサネット接続機能を容易に追加することができ、総合的なビル管理が可能となる。 - ミリ波応用の振動センサー、非接触で機械保全が可能に
Analog Devices(ADI)の日本法人であるアナログ・デバイセズは2021年11月4日、同社のアライアンスパートナーであるサクラテックと共同開発した振動センサーソリューション「miRadar(マイレーダー) CbM」について説明会を開催した。