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スペアナがなくてもNF測定と変調解析が可能、PXI VNA:キーサイトが展示(2/2 ページ)
キーサイト・テクノロジー(以下、キーサイト)は「マイクロウェーブ展2022」(2022年11月30日〜12月2日、パシフィコ横浜)で、新しいPXI対応ベクトルネットワークアナライザー(VNA)を紹介した。
テストシステムを柔軟に構成できる
M9834A/M9837Aは、マルチポート構成やマルチサイト構成など、柔軟にテストシステムを構成できることも特長だ。マルチポートでは、複数のPXI VNAを接続し、1台のマルチポートVNAとして動作させる。外部スイッチを用いてポート数を増やす場合に比べて、性能の劣化が少ないという利点がある。マルチサイトは、PXIシャシーに複数のPXI VNAを搭載し、各モジュールを独立して制御するもの。各モジュールで異なる測定条件を設定しておけば、同時測定によりスループットが向上する。「例えば工場の量産ラインにおけるスループット向上に役立つだろう」(キーサイト)
日本を中心に開発
M9834A/M9837Aは、キーサイトの神戸事業所が中心となり開発された製品だ。同事業所はネットワークアナライザーのハードウェアおよびソフトウェアにおいて、大部分の設計を担っている。さらに、M9834A/M9837Aでは、自社開発のMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)を採用することで小型化と広帯域のサポートを実現した。
なお、モジュール単体の参考価格は、20GHz帯対応のM9834Aで、変調解析用アップコンバーター非搭載モデルが1100万円からとなっている。
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