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衛星通信地球局向けLow-Ku帯GaN HEMTを開発:情報伝送量の大容量化に対応
三菱電機は、Ku帯衛星通信地球局用「GaN HEMT」の製品群として新たに、Low-Ku帯(13GHz帯)で動作可能な出力電力70Wのマルチキャリア通信対応製品「MGFK48G2732A」と、シングルキャリア通信対応製品「MGFK48G2732」を開発した。
マルチキャリア/シングルキャリア通信に対応、地球局の小型化も
三菱電機は2022年12月、Ku帯衛星通信地球局用「GaN HEMT」の製品群として新たに、Low-Ku帯(13GHz帯)で動作可能な出力電力70Wのマルチキャリア通信対応製品「MGFK48G2732A」と、シングルキャリア通信対応製品「MGFK48G2732」を開発、2023年1月15日より発売すると発表した。
新製品は、整合回路に用いるワイヤの形状や整合回路基板のレイアウトを最適化することで、パッケージの小型化を実現した。既存の14GHz帯対応製品と互換性があり、搭載する衛星通信地球局の小型化が可能となる。
また、MGFK48G2732Aは、マルチキャリア通信に対応する低歪特性の整合回路により、出力電力70W品で離調周波数は最大400MHzを実現した。さらに、広い離調周波数における2波信号入力時の歪特性を低く抑制したことで、情報伝送量の大容量化を可能にした。なお、シングルキャリア通信対応のMGFK48G2732は、離調周波数が最大5MHzである。サンプル価格はMGFK48G2732Aが15万円、MGFK48G2732が10万円。
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