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HDD大手Seagateの四半期業績、2期連続で営業赤字を計上福田昭のストレージ通信(249)(2/2 ページ)

Seagate Technologyの2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)の業績概要を紹介する。

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HDD製品の販売は減少が続く、SSD製品の販売は増加に転じる

 Seagateは製品別の売上高を、「HDD製品」と「その他(SSD製品やシステム・ソリューションなど)の製品」に分けて公表してきた。売り上げのほとんどを占めるのは、「HDD製品」である。「HDD製品」の売り上げは前四半期(前期)比4%減、前年同期比37%減の16億400万米ドルとなった。「その他(システム・ソリューションやSSD製品など)の製品」の売り上げは、前四半期(前期)比14%増、前年同期比8%増の2億5600万米ドルである。

四半期業績と製品別売上高の推移(2022会計年度第3四半期〜2023会計年度第3四半期)
四半期業績と製品別売上高の推移(2022会計年度第3四半期〜2023会計年度第3四半期)[クリックで拡大] 出所:Seagate Technology

ニアラインの総出荷記憶容量が前期比で3四半期ぶりに増加

 Seagateは、HDDの総出荷記憶容量と1台当たりの記憶容量(平均記憶容量)を製品分野別に公表してきた。製品分野には「大容量品(マスキャパシティ品)」と「既存品(レガシー品)」の2つがある。マスキャパシティ品には、ニアラインHDD、画像データ(VIA:video and image applications)用HDD、NAS(Network Attached Storage)などが含まれる。レガシー品にはミッションクリチカルHDD、デスクトップPC用HDD、ノートPC用HDD、デジタルビデオ録画用HDD、ゲームコンソール用HDDなどが含まれる。

HDDの製品別総出荷記憶容量と1台当たりの平均記憶容量の推移(2022会計年度第3四半期〜2023会計年度第3四半期)
HDDの製品別総出荷記憶容量と1台当たりの平均記憶容量の推移(2022会計年度第3四半期〜2023会計年度第3四半期)[クリックで拡大] 出所:Seagate Technology

 マスキャパシティ品の総出荷記憶容量は、前四半期(前期)比8%増、前年同期比22%減の104.1 EB(エクサバイト:1018バイト)となった。マスキャパシティ品の大半を占めるニアラインHDDの総出荷記憶容量は、前四半期(前期)比9%増、前年同期比26%減の86.8EBである。ニアラインHDDは3四半期ぶりに前期比が増加に転じた。

 マスキャパシティ品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は前の四半期から1.1TB(テラバイト)増えて13.0TBとなり、過去最大を記録した。マスキャパシティ品の売上高は約12億米ドルで前四半期の約12億米ドルと変わらない。HDD全体の売上高に占めるマスキャパシティ品の割合は前の四半期と比べて2ポイント上昇し、77%となった。

 レガシー品の総出荷記憶容量は、2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)に前四半期(前期)比8%減、前年同期比32%減の14.6EBである。レガシー品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は前四半期(前期)比2%増、前年同期比13%増の2.2TBとなった。

 HDD全体の総出荷記憶容量は前四半期(前期)比5%増、前年同期比23%減の118.7EBである。HDD全体の平均記憶容量は前期から0.9TB増加し、8.2TBとなった。

(次回に続く)

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

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