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アプライド、新たなプラットフォームを発表柔軟性、知性、持続可能性を提供

アプライド マテリアルズ(AMAT)は、新たなウエハー製造プラットフォーム「Vistara」を発表した。半導体チップメーカーに対し、「フレキシビリティ」「インテリジェンス」「サステナビリティ」を提供する。

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ウエハー投入量10万枚/月のファブ1カ所当たり、100万トンの炭素排出を節減

 アプライド マテリアルズ(AMAT)は2023年7月、新たなウエハー製造プラットフォーム「Vistara」を発表した。半導体チップメーカーに対し、「フレキシビリティ」「インテリジェンス」「サステナビリティ」を提供する。

Vistaraの外観出所:アプライド マテリアルズ
Vistaraの外観[クリックで拡大] 出所:アプライド マテリアルズ

 先端半導体チップの製造現場では、その工程がより複雑となり、コスト高や開発期間の長期化などが課題となっている。さらに地球環境への対応なども求められている。Vistaraは、こうした要求に応えて開発した。

 その一つが「フレキシビリティ」である。パートナー企業も含め、搭載するチャンバーはさまざまな種類とサイズを用意し提供する。これらを目的に応じて組み合わせることができる。例えば、ウエハーバッチロードポート数は4あるいは6、プロセスチャンバー数は最小4から最大12までの構成が可能である。原子層堆積(ALD)や化学気相成長(CVD)などに向けた小型チャンバーの他、エピタキシーやエッチング用の大型チャンバーなども搭載できる。

 これらのチャンバーを組み合わせ、真空下の同一システム内で一連のウエハー製造プロセスを完了させるIMS(Integrated Materials Solution)レシピの開発が可能となる。これによって、性能改善はもとより、パーティクルや欠陥を防ぐことで歩留まり向上につながるという。

 2つ目は「インテリジェンス」。数千個のオンボードセンサーで、加工中のデータなどをリアルタイムに収集。これらのデータをAIxソフトウェアで処理することにより、R&Dからプロセスの移行と立ち上げ、量産に至るまでの期間短縮と、歩留まりの最大化が可能になるという。一例だが、プラットフォームロボットを自動で調整することにより、立ち上げ時間が最大75%も短縮することが可能となる。

 3つ目は「サステナビリティ」。半導体工場で使用するエネルギーや化学物質、建材の消費低減を可能にした。例えば、ガスパネルの設計を見直したことで、従来の設計に比べて等価エネルギー消費を50%以上削減した。また、ポンプや熱交換器、冷却装置などの利用方法を最適化した。

 これらの工夫で、プラットフォーム全体のエネルギー消費は従来に比べ35%も低くなった。さらに、クリーンルームの占有面積は30%縮小した。建屋建設に必要なコンクリートや鉄鋼といった建材使用も30%削減できる。こうしたことで、ウエハー投入量10万枚/月のファブ1カ所当たり、100万トンの炭素排出を節減できる可能性があるとみている。環境効率化ソフトウェア「EcoTwin」を活用すれば、継続的なサステナビリティの改善を図ることもできるという。

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