Intel、パッケージング技術で「ガラス基板」に注目:有機基板とは異なる選択肢(1/2 ページ)
Intelは、高性能パッケージングの開発を追求していく中、半導体基板向けの新材料として、ガラスに狙いを定めた。「ガラス基板を使用することで、電源供給を改善できる機能やジオメトリーを導入できるようになる」とする。
Intelは、高性能パッケージングの開発を追求していく中、半導体基板向けの新材料として、ガラスに狙いを定めた。
Intelのフェローであり、アセンブリ&テストパスファインディング部門担当ディレクターを務めるPooya Tadayon氏は、2023年5月に開催したパッケージング関連のラウンドテーブルで、「ガラスは剛性に優れ、熱膨張率が低く、膨張や変形も少ないため、有機基板よりも優れている。また、こうした特性から、ピッチを狭めるなどのスケーリングにおいても有利だ」と説明する。
同氏は、「ガラス基板を使用することで、電源供給を改善できる機能やジオメトリーを導入できるようになる」と続ける。
「ガラス基板の採用については、製造装置や製造プロセスの開発が進んでニーズが生まれるに伴って、段階的に進んで行くとみられる。ガラスは、有機基板を置き換えるのではなく、共存していくことになるだろう」(Tadayon氏)
Intelの技術開発担当バイスプレジデントであり、アセンブリ/テスト技術開発インテグレーション部門担当ディレクターを兼任するTom Rucker氏は、「われわれは、高性能パッケージング開発の取り組みにおいて、SoC(System on Chip)からSiP(System in Package)への移行を進めてきた」と述べる。
「現在もこのような移行を積極的に進めており、当社の多くの製品シリーズで『EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)』*)の採用を進めているところだ。同時に、3Dインターコネクトへの移行も進め、ダイスタッキングをサポートして、ダイ数の増加や、ジオメトリーの小型化、高性能化などを、全て1つのパッケージユニットで実現することができる」(Rucker氏)
*)EMIB:シリコンベースのブリッジによって複数のダイを2次元に接続する技術。
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