実在企業の社長に!? 進化した半導体産業人生ゲームを体験:「半導体の基礎に触れ、興味を持ってもらいたい」(3/3 ページ)
「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日/幕張メッセ)のJEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)ブースでは、「CEATEC 2022」に引き続き「半導体産業人生ゲーム」の体験会が行われた。筆者も体験してきたので、そのレポートをお届けする。
そして社長就任へ、濃い半導体産業人生だった
最後のマスは、まさかの「社長就任」だ。最初のマスで半導体産業の生産技術エンジニアを志してから8マス目。業界の好不調の波を経験し、次世代メモリの開発を経て「東芝D&Sの社長」にまで成りあがった。最終的に、筆者は242万米ドルを稼ぐことができた。現実の世界では10分前後の出来事だったが、なかなかに濃い半導体産業人生だったのではないだろうか。
「半導体の基礎に触れ、興味を持ってもらいたい」
筆者はゲーム終了後、会場の東芝D&Sブースを訪問/取材した。
東芝D&Sブースでは、同社のパワーMOSFETについて、ウエハーからパッケージ、製品化するまでの過程を学生向けに展示していた。同社担当者は「半導体製品に関する基礎的な展示を目指した。ブース訪問者は学生と若手社会人がおおよそ半々で、中には、半導体の知識がまったくない人も少なくない。このブースでは、半導体製品ができるまでの基本的な流れを知ってもらい、興味を持ってもらいたいと考えている」と語った。
ヌヴォトン テクノロジージャパンのブースでは、カーボンニュートラル実現に向けた水素センサー技術やバッテリー監視ソリューションが展示された。同社担当者は「このブースでは、電池/バッテリーに関する基礎知識や、電池/バッテリーの再利用に半導体が役立てられていることを解説している。ブース訪問者は、高等専門学校生や大学生、若手社会人が勉強としてくることが多い。彼/彼女たちが、将来の就職先として半導体業界を選んでくれることを楽しみにしている」とコメントした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「僕はnm単位の仕事をしてるんだぞ」 半導体業界あるあるが漫画に
日本半導体製造装置協会は「SEMICON Japan 2022」(2022年12月14〜16日、東京ビッグサイト)に出展し、学生の採用強化に向けた取り組みとして半導体業界「あるある」や半導体の製造工程を漫画形式で紹介する展示を行った。 - 歩くだけで1秒以内に危険物を可視化、東芝の空間セキュリティ技術
東芝は「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日)に出展し、危険物をリアルタイムで検知/可視化できる空間セキュリティ技術を展示した。「CEATEC AWARD 2023」で総務大臣賞を受賞した技術だ。 - CEATEC AWARD 2023 大臣賞は、東芝、エレファンテック、ザクティ
デジタルイノベーションの総合展示会「CEATEC 2023」(幕張メッセ/主催=JEITA)が2023年10月17日に開幕した。出展は684社/団体で、そのうちスタートアップおよび大学が153社/団体が出展する。会期は、2023年10月20日まで。 - 高市早苗氏、「AI導入遅れで日本が競争力失わないことが重要」
内閣府特命担当大臣(科学技術政策担当)の高市早苗氏が「CEATEC 2023」で基調講演を行った。産業界でのAI(人工知能)導入の重要性を語り、政府の取り組みを紹介した。 - 10年で4万人採用目指す、半導体メーカー8社が若手人材を熱望
JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)は同団体が主催する展示会「CEATEC 2022」(2022年10月18〜21日、幕張メッセ)に半導体メーカー8社と共同ブースを構えた。出展したのは、キオクシア、マイクロン メモリ ジャパン、三菱電機、ヌヴォトン テクノロジージャパン、ルネサス エレクトロニクス、ソニー、東芝、ロームの8社。学生をターゲットに、半導体産業人生ゲームや半導体が使われている製品の展示などを通じて、半導体業界を身近に感じてもらうのが狙いだ。