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京セラ、0.3mmピッチ基板対基板コネクターを発売:嵌合作業時の破損防止構造を採用
京セラは2024年2月、0.3mmピッチ基板対基板コネクター「5814シリーズ」の販売を始めた。通信端末やウェアラブルデバイスといった用途に向けて、小型化と同時に嵌合作業時の破損防止構造を採用した。
信端末やウェアラブルデバイスに向けて省面積化を実現
京セラは2024年2月、0.3mmピッチ基板対基板コネクター「5814シリーズ」の販売を始めた。通信端末やウェアラブルデバイスといった用途に向けて、小型化と同時に嵌合作業時の破損防止構造を採用した。
5814シリーズは、極間ピッチが0.30mmで嵌合高さは0.6mm、奥行きは1.5mmである。0.35mmピッチの従来品と比べ、実装面積を32%も削減できるという。スマートフォンやAR/VRグラスなどに実装される電子部品の低背化や省面積化に対応した。
5814シリーズは基板対基板だけでなく基板対 FPCにも対応できる。これらの接続作業では、嵌合を容易にする「誘い込み構造」や「破損防止対策」が求められているという。このため5814シリーズは、両端に外側金具部品と内側金具部品を取り付けるなど独自の構造を採用した。これによって、嵌合作業時の誘い込み性を向上させ、変形や破損に対する強度も高めた。
信号ピンとは別に、DC 5A/contact通電可能な電源端子を両端に配置した。これにより、急速充電にも対応できる。5814シリーズの対応極数は10〜50極で、使用温度範囲は−40〜85℃である。
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