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京セラが長崎諫早に新工場設立、2026年度に稼働:2028年度までに約620億円を投資
京セラは、長崎県諫早市の南諫早産業団地内に新工場を設立する。工場は2026年度の稼働予定で、半導体関連に用いられるファインセラミック部品や半導体パッケージを生産する。2028年度までの投資額は約620億円を予定している。
ファインセラミック部品や半導体パッケージを生産
京セラは2023年4月、長崎県諫早市の南諫早産業団地内に新工場を設立すると発表した。工場は2026年度の稼働予定で、半導体関連に用いられるファインセラミック部品や半導体パッケージを生産する。2028年度までの投資額は約620億円を予定している。
京セラは新工場の設立に向け、2022年12月に2区画(約15万m2)を取得する申し入れを行った。今回、1区画(約5万7000m2)の造成が完了したことから、長崎県および諫早市と立地協定を結んだ。2023年10月には用地を取得し、工場建屋の建設を始める。残り1区画(約9万3000m2)の用地取得は2024年になる予定。
京セラ長崎諫早工場(仮称)の主な建屋は鉄骨6階建てで、建屋面積が1万3900m2、延べ床面積は7万7900m2となる。5G(第5世代移動通信)対応の通信端末や基地局、データセンター、自動車のADAS(先進運転支援システム)対応や電動化などに伴う、半導体および関連部材の需要増に対応していく。2028年度には新工場で250億円の生産額を見込む。
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