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「AIの必要性を誰もが過小評価している」 OpenAIのAltman氏が強調Intelのイベントに登壇(2/2 ページ)

2024年2月に開催されたIntel Foundry Services(IFS)のイベント「IFS Direct Connect」に、OpenAIのCEO(最高経営責任者)であるSam Altman氏が登壇。Intel CEOのPat Gelsinger氏と対談し、「大量のAIコンピューティングの必要性を、誰もが過小評価している」と語った。

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Altman氏、「AIには多額の投資が不可欠になる」

 OpenAIがIDM(垂直統合型デバイスメーカー)になったり、ファウンドリー事業を始めたりすることは、現在の同社の活動とはかけ離れているため、その可能性は低いだろう。Altman氏は恐らく、AIの未来を誇張することで、より多くのファウンドリー能力が必要になることを業界に納得させ、業界がファウンドリーの構築に着手しなければならないと考えるきっかけになることを望んでいるのだろう。なお、Intelのイベントでは、Altman氏がGelsinger氏とともに登壇したこと以外、OpenAIとIFSが何らかの形で協力しているとは示唆されていない。

 ファウンドリーやファブの新設/増設には膨大なコストと時間がかかる。ゼロからスタートするRapidusは、2027年までに2つの最先端ファブを開設するには540億米ドルの投資が必要だと報じられている。だがそれを考えても、「7兆米ドル」という額は大き過ぎる。

 Altman氏は、「(当社が7兆米ドルを資金調達しているという報告書に)真実があるとすれば、より良い未来を創造するために、人々が求めるサービスや、私たち全員が膨大な価値を得られるツールを提供するには、AIコンピューティングやエネルギー、データセンターに多額の資金を投資することが重要になると、われわれが考えているということだ」と語った。

 Altman氏は、同氏が念頭に置いている規模でAIをトレーニングして実行するには、チップだけでなく、世界中のインフラスタック全体に多額の投資が必要になると付け加えた。

 Altman氏のAIに対する大きな野心は、クラウドプロバイダーやデータセンター事業者、サーバメーカー、チップメーカー、ファウンドリーなど、現在AIコンピューティングを提供している多くの企業に魅力的に聞こえるかもしれない。AIはそれら全ての原動力となるだろう。

 7兆米ドルという金額について、Gelsinger氏は冗談交じりに次のように付け加えた。

 「(取締役会のメンバーは)私の資本計画はかなり挑戦的だと考えていて、次のような質問をしてくる。工場では主にどんなウエハーを製造するのか、工場でウエハーに集積する全ての製品を誰が設計するのか、工場の経済キャッシュフローリターンはどうなるのか、私は数百億米ドルについてしか話していなかったが、それは7兆米ドル(という数字)を見る前のことだ」

 Altman氏は、「全ての間違いを訂正し、メディアで報道しなければならないとしたら、仕事にならない。しかし、その数字が大きくなることについては、われわれも異論はない」と述べた。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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