ニュース
ルネサス、開発ツール「クイックコネクトスタジオ」の対応デバイスを追加:リモートでデバッグも可能に
ルネサス エレクトロニクスは、クラウドベースのシステム開発ツール「クイックコネクトスタジオ」について、対応可能なデバイスを追加するとともに、リモートでソフトウェア検証などが行えるよう機能を拡張した。
全てのRAマイコンボードが利用可能に、ams OSRAMやTDK製品も追加
ルネサス エレクトロニクスは2024年4月10日、クラウドベースのシステム開発ツール「クイックコネクトスタジオ」について、対応可能なデバイスを追加するとともに、リモートでソフトウェア検証などが行えるよう機能を拡張したと発表した。
クイックコネクトスタジオを活用すれば、クラウド上でデバイスやサブシステムのブロックをドラッグ&ドロップするだけで、視覚的にシステムを構築できるという。各ブロックの配置が終わると、ソフトウェアが自動的に生成されてコンパイルまで行うため、ソフトウェア開発の負荷を大幅に軽減することができる。
今回、全てのRAマイコンボードが、クイックコネクトスタジオで利用できるようになり、ワイヤレスモジュールやセンサーとの接続が可能となった。また、ams OSRAMやTDK、Arducamといったパートナー企業のデバイスも新たに追加された。引き続き、パートナー企業と協力しながら対応デバイスを追加していく計画である。
同時に、クイックコネクトスタジオの機能も拡張した。これにより、クイックコネクトスタジオが自動生成したコードを、ブラウザ上でカスタマイズすることができる。遠隔地にある評価用ボードを使い、リモートでソフトウェアの動作検証を行うこともできるようにした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ルネサス甲府工場がいよいよ再稼働 柴田社長「パワー半導体の戦略的拠点に」
ルネサス エレクトロニクスは2024年4月11日、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)の稼働を開始した。パワー半導体の生産能力増強を目的としたもので、本格量産を開始する2025年には、現状比で2倍の生産能力になる見込みだ。 - Rapidusとの連携も視野に――「ASRA」が車載用SoCの開発計画を発表
自動車用先端SoC技術研究会(Advanced SoC Research for Automotive/ASRA)は2024年3月29日、記者説明会を開催し、車載用SoC(System on Chip)の開発計画などについて語った。スズキと日立AstemoがASRAに加入したことも併せて発表し、「設立当初から参画を予定していた14社がようやく出そろった」とコメントした。 - ルネサス、独自開発RISC-Vコア搭載の汎用マイコン第1弾を発売
ルネサス エレクトロニクスは、独自に開発したRISC-Vベースの32ビットCPUコアを搭載した初の汎用マイコン「R9A02G021」を発売した。 - ルネサス、32ビットマイコン「RA2A2」を発売
ルネサス エレクトロニクスは、スマートメーターや産業用センサー、計測機器などに必要となる周辺機能を搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」として新たに「RA2A2」を発売した。 - Arm Cortex-M85コア搭載のモーター制御用マイコン、ルネサス
ルネサス エレクトロニクスは、Arm Cortex-M85コアを搭載した32ビットマイコン「RA8シリーズ」の新製品として、モーター制御用の「RA8T1」を発売した。 - エッジAIをガンガン処理できる! 「熱くならないプロセッサ」をルネサスが開発
ルネサス エレクトロニクスは、AI(人工知能)アクセラレーター技術「DRP-AI」の最新世代などを開発。同技術を搭載したビジョンAI用プロセッサ「RZ/V2H」を発表した。高い電力効率を高速な推論処理を両立できることが特徴だという。