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双方向型直流電力変換器、幅広い電圧変動に対応電力変換効率は98%超を達成(2/2 ページ)

神戸大学と国立中興大学(台湾)は共同で、幅広い電圧変動に対応しつつ、電力変換効率が98%以上という「双方向型の直流電力変換器(BDC)」を開発した。

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全てのスイッチにSiC MOSFETを採用

 また、非対称オン時比率制御を適用したパルス幅変調による4相インダクター電流の平均値バランス制御を行うことで、磁気回路部品の共通化が可能となり回路設計を容易にした。さらに、全てのスイッチはSiC MOSFETを採用しており、最大98.3%という極めて高い電力変換効率を実現した。発熱も少なく、30分の定格連続運転時でも最大50℃にとどまるため、放熱システムを簡略化できるという。

電力制御システムの回路図
電力制御システムの回路図[クリックで拡大] 出所:神戸大学
実測した動作波形
実測した動作波形[クリックで拡大] 出所:神戸大学
実測した効率特性
実測した効率特性[クリックで拡大] 出所:神戸大学
定格1kWで30分連続運転した時の発熱分布
定格1kWで30分連続運転した時の発熱分布[クリックで拡大] 出所:神戸大学

 今回の実験では、3kW出力まで対応可能であることを確認した。実際に産業用や輸送用向け直流マイクログリッドは、100kWクラスのシステムもある。今後はこれらの用途に対応可能な電力変換技術を開発していく予定である。

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