検索
連載

半導体のパッケージ技術とはんだ付け技術の開発成果がECTCに集結福田昭のデバイス通信(463) ECTC現地レポート(1)(1/2 ページ)

2024年5月に開催された「ECTC 2024」のレポートを複数回にわたりお届けする。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

半導体のパッケージとはんだ付けに関する世界最大の国際学会

 半導体のパッケージ技術とはんだ付け技術の研究開発成果を披露する国際学会「The 2024 IEEE 74th Electronic Components and Technology Conference」(略称は「ECTC 2024」)が2024年5月28日〜31日(現地時間)に米国コロラド州デンバーのガイロードロッキーズリゾートアンドコンベンションセンター(Gaylord Rockies Resort & Convention Center)で開催された。「ECTC(イーシーティーシー)」は、実装技術(半導体のパッケージ技術や半導体を基板にはんだ付けする技術などの総称)分野では最も良く知られた国際学会であり、同分野では世界最大の開催規模を誇る国際学会でもある。

「ECTC 2024」の会場となったガイロードロッキーズリゾートアンドコンベンションセンター
「ECTC 2024」の会場となったガイロードロッキーズリゾートアンドコンベンションセンター(Gaylord Rockies Resort & Convention Center)の外観。ECTCの開催中に現地で筆者が撮影したもの
「ECTC(イーシーティーシー)」とは何か
「ECTC(イーシーティーシー)」とは何か。筆者がECTCの公式ウェブサイトなどからまとめたもの
「ECTC 2024」 の開催概要(開催直前時点の情報)
「ECTC 2024」 の開催概要(開催直前時点の情報)。筆者がECTCの公式ウェブサイトなどからまとめたもの

 特に最近の10年は研究活動の活発化を反映し、規模が拡大しつつある。ここ5年の開催規模は発表件数が370件強、参加登録者数は1500人前後に上る。

 ECTCの会期は4日間(火曜日から金曜日)。始めの1日間は「プレイベント」で、技術講座(別料金)やワークショップ、パネル討論会などを実施する。続く2日目〜4日目が「メインイベント(技術講演会およびポスター発表)」と「サブイベント」となる。

 筆者はこれまで、2006年と2013年にECTCを現地取材したことがある。2010年代に「先進パッケージング(Advanced Packaging)」技術が登場し、進化し、普及したことで、ECTCの内容は大きく変化しているに違いない。2010年代末にはECTCの再取材を真剣に考えるようになった。現地参加への切迫感が募るなか、コロナ禍や出版不況などによって当初の予定からはるかに遅れたことし(2024年)、11年ぶりの現地取材を実現できた。現地参加を可能にしたのは、関係各所のご助力、特にクラウンドファンディングによるものだ。ご支援いただいた皆さまにあらためて深く感謝したい。

ECTCの開催地(2011年〜2024年)
ECTCの開催地(2011年〜2024年)。筆者の調べによるもの。2011年〜2019年は米国のレイクブエナビスタ(フロリダ州)とサンディエゴ(カリフォルニア州)、ラスベガス(ネバダ州)の3カ所を巡回していた。コロナ禍によって2020年と2021年はバーチャルイベントとなる。2022年にリアルイベントが復活した。リアル開催の復活以降、オンライン参加登録(いわゆる「ハイブリッド開催」)は実施していないもよう

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る