半導体のパッケージ技術とはんだ付け技術の開発成果がECTCに集結:福田昭のデバイス通信(463) ECTC現地レポート(1)(2/2 ページ)
2024年5月に開催された「ECTC 2024」のレポートを複数回にわたりお届けする。
技術講演会の前日には有料イベントと無料イベントを用意
ことしのECTCすなわち「ECTC 2024」は、5月28日(火曜)の初日がプレイベント、5月29日(水曜)〜31日(金曜)がメインイベント(技術講演会)となった。エレクトロニクス分野の国際学会では、プレイベント(前日イベント)を併催するスケジュールはごく普通だと言えよう。そしてプレイベントで多くみられるのが、技術講座である。「チュートリアル」「ショートコース」「プロフェッショナル開発コース」などと呼ぶことが多い。
前日イベントの技術講座は通常、技術講演会とは別に参加料金が必要となる。国際学会は非利益イベントとは言うものの1つの興行であり、収支が赤字続きだと継続が難しくなっていく。技術講座が技術講演会とは別枠で参加料金を徴収するのは、売上増によって収支健全化を支援するという意味合いが大きい。
ECTCでもプレイベント日(28日)には、「プロフェッショナル開発コース(PDC)」と呼ぶ技術講座を実施していた。PDCでは午前と午後に8件ずつの講演が並行して実施された。1日の参加料金(午前と午後に1件ずつ参加できる)は675米ドル(クレジットカード払いのみ)と決して安くはない。なお日本円では10万8730円(クレジットカードによる当日払いの請求額、筆者の場合)とかなりの高額に達した。
ECTCのユニークな点は、無料で参加できる前日イベントをいくつか用意していることだ。「スペシャルセッション」と呼ぶ、トピックス(注目のテーマ)に関するワークショップやセミナー、パネル討論会などのサブイベントをECTCは用意しており、その大半は技術講演会の前日(28日)に実施された。
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