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過去最大数の参加者を集めたECTC 2024福田昭のデバイス通信(467) ECTC現地レポート(5)(1/4 ページ)

「ECTC 2024」は初めて参加者が2000人を突破し、大盛況となった。最終日の昼食会ではラッフル(番号くじ)が行われた。筆者も驚くほど「想定外の豪華賞品」が次々に登場し、会場は大いに盛り上がった。

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ECTCとしては初めて参加者が2000人を突破

 半導体のパッケージ技術とはんだ付け技術の研究開発成果を披露する国際学会「The 2024 IEEE 74th Electronic Components and Technology Conference」(略称は「ECTC 2024」)が2024年5月28日〜31日(現地時間)に米国コロラド州デンバーのリゾートホテル「ガイロードロッキーズリゾートアンドコンベンションセンター(Gaylord Rockies Resort & Convention Center)」で開催された。「ECTC(イーシーティーシー)」は、実装技術(半導体のパッケージ技術や半導体を基板にはんだ付けする技術などの総称)分野では最も良く知られた国際学会であり、同分野では世界最大の開催規模を誇る国際学会でもある。

 筆者は11年ぶりに、ECTCを現地取材する機会に恵まれた。そこで本コラムの第463回から、「ECTC 2024」の現地レポートをシリーズでお届けしている。ECTCの会期は4日間(火曜日から金曜日)で、始めの1日間は「プレイベント(前日イベント)」日として技術講座(別料金)やワークショップ、パネル討論会などを実施する。前日イベントに続く3日間が、「メインイベント(技術講演会およびポスター発表)」と「サブイベント」となる。またメインイベントの初日と2日目には展示会が開催された。

 結論から言ってしまうと、2024年のECTCは大盛況だった。参加者は過去最大の2007人に達した。これまでは2018年の1738人が最高値であり、前年(2023年)はその時点で過去2番目に多い1616人を集めていた。2018年のECTCは、コロナ禍以前であることに留意したい。


ECTC 2024の開催結果。本年と前年(2023年)のECTC「ECTC 2023」の公式資料から筆者がまとめたもの[クリックで拡大]

 展示会の出展者数は128社/組織で、前年の117社/組織を上回った。スポンサー企業(コーポレートスポンサー)の数は47社と前年の45社を超えており、過去最多の水準となった。スポンサーシップ(協賛)数は51社/組織とこれも前年の49社/組織を超えた。

投稿論文件数も過去最多を記録

 ECTC 2024は投稿論文数も704件と過去最多となった。採択論文集は391件で、採択率は55.5%である。採択率はやや高めに感じる。採択論文の内訳は口頭発表(講演)が252件、ポスター発表が139件である。なお実際の発表件数は389件だった。


ECTC 2024の採択論文件数。公式プログラムから発表日時別に筆者がまとめたもの[クリックで拡大]

 今後の開催予定地が5月31日には明らかになった。2025年のECTC(「ECTC 2025」)は2025年5月27日〜30日に米国テキサス州ダラスで開催される。2026年はフロリダ州オーランド、2027年はコロラド州デンバー、2028年はテキサス州ダラス、2029年はフロリダ州オーランド、2030年はコロラド州デンバー、2031年はテキサス州ダラスでの開催を予定する。オーランド、デンバー、ダラスの3カ所を巡回するスケジュールとなっていることが分かる。


今後のECTC開催予定地(2025年〜2031年)。2024年5月31日に開催されたECTC 2024の昼食会で公表された予定と、2025年開催の投稿論文募集資料(Call for Papers)からまとめたもの[クリックで拡大]

「ECTC 2025」の会場と日程の案内。米国テキサス州ダラスのリゾートホテル「Gaylord Texan Resort & Convention Center」で2025年5月27日〜30日に開催を予定する。ECTCの公式資料から筆者が抜粋したもの[クリックで拡大]

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