JDIの24年度1Qは赤字幅が半減、車載やOLEDが好調:OLEDは41%の大幅増(1/3 ページ)
ジャパンディスプレイの2024年度第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比6%増の559億円、営業利益が同68億円増で70億円の赤字、純利益が同57億円増で65億円の赤字となった。コア事業での売り上げ増加に加え、製品ミックス改善や固定費削減、在庫効率化によって損失を大幅に圧縮。EBITDAは51%、営業利益は49%、純利益は53%の改善となった。
ジャパンディスプレイ(以下、JDI)は2024年8月9日、2025年3月期(2024年度)第1四半期(4〜6月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比6%増の559億円、営業利益は同68億円増で70億円の赤字、純利益は同57億円増で65億円の赤字になった。
車載およびスマートウォッチ/VR(仮想現実)での売り上げ増加に加え、製品ミックス改善や固定費削減、在庫効率化によって損失を大幅に圧縮。EBITDAは51%、営業利益は49%、純利益は53%の改善となった。
JDIのCEO(最高経営責任者)を務めるスコット・キャロン氏は、「赤字があっていいとは思っておらず、大幅な改善だが、これでは不十分だと認識している」としつつも、「前年同期比で損失を大幅圧縮できた。黒字転換に向け着実に進んでいる」とコメントした。
2024年度通期予想については2024年5月発表のものを据え置いた。売上高は前年度比174億円減の2218億円、営業利益は同159億円増で182億円の赤字、純利益は同177億円増で266億円の赤字となることを予想。EBITDAは下期に黒字化を達成するとしている。
2024年度第1四半期の業績は、同社がコア事業と位置付ける車載およびスマートウォッチ/VR(仮想現実)など向けは堅調に推移し、前年同期比11%増の500億円となった。一方、スマートフォン向け液晶などノンコア事業は同27%減の59億円となった。JDIはノンコア事業については戦略的縮小を継続していて、同社CFO(最高財務責任者)の坂口陽彦氏は「意図した形で売り上げが推移している」と説明していた。
営業利益はコア事業での売り上げ増加に加え、製品ミックス改善や固定費削減、在庫効率化によって損失を大幅に圧縮し、EBITDAは51%、営業利益は49%の改善となった。純利益はこれらに加え2024年4月に完了した旧東浦工場の売却による固定資産売却益17億円を計上し、53%の改善となった。
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