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Armがチップレットで本領発揮へ エコシステム構築を加速「NVIDIA代替」も目標に(3/3 ページ)

Armが「チップレットの民主化」に向けて取り組みを加速させている。大規模なエコシステムを持つというメリットを生かし、さまざまなパートナー企業を取り込んで、より多くのメーカーがチップレットの利点を享受できるようにすることを目指す。

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チップレットの民主化を進める

 Ramirez氏は、Armの大手パートナーでさえ、複雑な3Dスタック設計の実装に課題を抱えていることを認めている。同氏は、「Arm Total Designプログラムの一環として、どうすればより多くのパートナーがチップを利用できるようになるのか、またこのような設計を実現できるパートナーの供給基盤を広げるにはどうすればよいか、といった点を検討している」と述べる。

 同氏は、「現在のAIハードウェアは、非常に狭い範囲の半導体メーカーから供給されているため、チップレットエコシステムを多様化することが重要だ。スタートアップであるRebellionは、Samsung Foundryの主要技術を使用し、Armが複雑なチップレット設計の供給基盤を拡大可能であるということを実証しながら、UCIe物理層の上に位置する同社の技術とプロトコルでチップレット設計を加速させることができる」と述べる。

 また同氏は、「Armがパートナーにチップ設計全体の約70%を前もって提供することにより、パートナーはコア数の多いシステムを構築できるようになった。パートナーたちは、Armからこのようなコンピュートサブシステム設計への優先的なアクセス権を得ている」と述べている。

 「チップレットの次なるターゲット分野は、3Dスタッキングの標準化である。2.5D設計が始動したのは素晴らしいことだ。共通インタフェースとしてUCIeが使われている」(Ramirez氏)

 ChannelScienceのチーフサイエンティストであり、Chiplet Summitで議長を務めたChuck Sobe氏は、EE Timesのインタビューで、「チップレットは、今もまだ大手メーカーのビジネスであることは間違いないだろう。大規模GPUは全て、基本的にチップレット設計であり、そのベンダー各社は、ファウンドリーに大量に発注してプロセスを所有するという優位な立場にある」と語っていた。同氏は、標準化を通じてチップレットを民主化することで、チップレットメーカー同士が協力して組み合わせることが可能になり、AIアクセラレーターなどの分野でのイノベーションが可能になると続けた。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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