HDD大手Western Digitalの四半期業績はHDDとフラッシュで明暗を分ける:福田昭のストレージ通信(274)(1/3 ページ)
今回は、Western Digitalの2025会計年度第2四半期(2024年10月〜12月期)の業績を紹介する。
売上高は6四半期連続で前四半期を上回る
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2025年1月21日、WDが同年1月29日である。そこで、SeagateとWDの四半期業績を続けてご報告している。本コラムの前回はSeagateの業績概要を紹介した。今回はWDの業績概要をご報告する。
WDの会計期間はSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。1月29日にWDが発表したのは2024年10月〜12月期の四半期業績であり、会計年度表記では「2025会計年度第2四半期(Q2FY25)」となる。
WDはHDDの大手ベンダーであるとともに、フラッシュメモリ応用品の大手ベンダーでもある。HDD事業とフラッシュメモリ事業の売り上げ比率は若干の変動はあるももの、おおむね半分ずつを占める。本稿では両方の事業について、四半期業績の発表資料から説明する。
2025会計年度第2四半期(2024年10月〜12月期)の売上高は前四半期比(前期比)5%増、前年同期比41%増の42億8500万米ドルである。前期比は6四半期連続で増加となった。前年同期比は4四半期連続で上昇した。データセンター向けニアラインHDDが好調で、同HDDの総出荷記憶容量は過去最大となった。また大容量化への要求が強く、HDD事業の粗利益率を過去最高に押し上げた。フラッシュ事業はビット換算の出荷量が予想を超えて成長したにもかかわらず、記憶容量当たりの価格が低下したため、伸び悩んだ。
2025会計年度第2四半期(2024年10月〜12月期)の営業利益はNon-GAAPベースが前四半期比(前期比)2%減の8億6400万米ドル、GAAPベースが同15%増の8億5200万米ドルである。売上高営業利益率はNon-GAAPベースが前期比1.4ポイント減の20.2%、GAAPベースが同1.8ポイント増の19.9%となった。粗利益率はNon-GAAPベースが前期比2.6ポイント減の35.9%、GAAPベースが同2.6ポイント減の35.3%である
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