HDD大手Western Digitalの四半期業績はHDDとフラッシュで明暗を分ける:福田昭のストレージ通信(274)(2/3 ページ)
今回は、Western Digitalの2025会計年度第2四半期(2024年10月〜12月期)の業績を紹介する。
「クラウド」分野の売り上げが前年同期の2倍を超えて増加
応用分野別の売り上げを見ていこう。WDは売り上げを3つの分野に分けて公表している。すなわち、「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールその他の販売チャンネルによる一般消費者向け)、の3つである。
「クラウド」分野の売上高は前四半期比(前期比)6%増、前年同期比119%増の23億4600万米ドルとなった。前期比ではニアラインHDDが増加したものの、フラッシュ応用品が減少した。前年同期比ではHDDとフラッシュともに大幅に増えた。クラウド分野が全体の売り上げに占める比率は55%で、前期から1ポイント上昇した。
「クライアント」分野の売上高は前四半期比(前期比)3%減、前年同期比4%増の11億6800万米ドルである。前期比ではHDD事業が横ばい、フラッシュ事業が減少した。前年同期比ではフラッシュ事業がビット換算の出荷量の減少を平均販売価格の上昇が上回ったため、売り上げが伸びた。一方でHDD事業は前年同期比で減少した。クライアント分野が全体の売り上げに占める比率は27%で、前期から2ポイント低下した。
「コンシューマー」分野の売上高は前四半期比(前期比)14%増、前年同期比8%減の7億7100万米ドルである。前期比ではHDDとフラッシュともに値下げ圧力が厳しかったものの、ビット換算の出荷量が伸びた。前年同期比ではHDDとフラッシュともに出荷量が減少したほか、フラッシュの値下がりが響いた。コンシューマー分野が全体の売り上げに占める比率は18%で、前期から1ポイント上昇した。
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