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24年の世界半導体市場は過去最高、初の6000億ドル超え業界の長期的見通しは極めて強い

米国半導体工業会によると、2024年の世界半導体売上高は前年比19.1%増の6276億米ドルで、過去最高を更新したという。年間売上高が6000億米ドルを超えるのは初。

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 米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は2025年2月7日(米国時間)、2024年の世界半導体売上高は前年比19.1%増の6276億米ドルで、過去最高を更新したと発表した。

世界半導体市場の推移[クリックで拡大] 出所:SIA(データ元:WSTS)
世界半導体市場の推移[クリックで拡大] 出所:SIA(データ元:WSTS)

「業界の長期的見通しは極めて強い」

 2024年12月の世界半導体売上高は前年同期比17.1%増、前月比では1.2%減の570億米ドルだった。また、2024年第4四半期(2024年10〜12月)で見ると前年同期比17.1%増、前四半期比でも3.0%増の1709億米ドルに成長した。SIAの社長兼CEOであるJohn Neuffer氏は「世界半導体売上高は2024年に過去最高を記録し、初めて6000億米ドルを超えた。2025年には2桁成長も予測されている。半導体は医療機器、通信、防衛アプリケーション、AI、先進輸送およびその他膨大な技術を含む、事実上全ての現代技術を可能にするもので、業界の長期的見通しは極めて強い」とコメントしている。

 2024年の半導体売上高を製品分野別にみると、ロジック製品の売上高は2126億米ドルと最大の製品分野となった。2番目の規模となったのはメモリ製品で、前年比78.9%増の1651億米ドルに成長。特にDRAM製品は同82.6%増と「2024年に製品分野の中で最大の伸び率を記録した」(SIA)という。

米州が成長をけん引

 2024年の世界半導体市場を地域別でみると米州が前年比44.8%増、中国が同18.3%増、アジア太平洋/その他が同12.5%増と成長した一方、欧州は同8.1%減、日本は同0.4%減となった。

 2024年12月単月では米州が前年同月比56.3%増、アジア太平洋/その他が同7.6%増、日本が4.1%増、中国が同2.6%増となったが、欧州のみ同8.6%減のマイナス成長となった。前月比では米州が3.2%増となったが、その他は欧州が6.4%減、日本が4.7%減、中国が3.8%減、アジア太平洋/その他が1.4%減といずれも減少した。

 Neuffer氏は「半導体売上高が世界的に増加する中、米国は2032年までに国内半導体製造能力を3倍にすると予測されている。米国はサプライチェーンを強化し、世界的な需要増に対応する上で強い立場にある。米国が半導体技術でトップを維持するために、政府の指導者らは半導体生産および技術革新を促進し、ハイテク労働力を強化し、米国貿易リーダーシップを回復する政策を進めるべきだ」などと述べている。

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