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広告ディスプレイでエッジAIを容易に実現 ザインエレ:顧客に適したコンテンツをすぐ表示
ザインエレクトロニクスは、属性認識機能を備えた広告用ディスプレイを容易に開発できる「店舗販促AIサイネージソリューション」の提供を始める。
エッジAI処理ユニット上に、処理性能が12TOPSのNPUを搭載
ザインエレクトロニクスは2025年4月、属性認識機能を備えた広告用ディスプレイを容易に開発できる「店舗販促AIサイネージソリューション」の提供を始めると発表した。
AIサイネージソリューションは、エッジAI処理ユニット上に、処理性能が12TOPSというAI処理部(NPU:Neural Processing Unit)を搭載し、エッジAIカメラでとらえた映像から、顧客の年齢や性別といった属性認識を可能にする。
エッジAI処理ユニットとカメラやディスプレイ間の映像信号や制御信号の伝送は、独自の高速インタフェース「V-by-One HS」製品で接続している。これにより、高精細の画像データを最少1ペアケーブルで、数メートルまで長距離伝送が可能となった。
商業施設や自動販売機などでは、ディスプレイの前に来た顧客をカメラで捉え、その属性を認識できれば、顧客に適したコンテンツを即時に表示することができる。今回提供するAIサイネージソリューションは、同社の「EdgeAI-Linkワンストップソリューション」に属性認識機能を持たせることで実現した。ax製のエッジ推論向けディープラーニングフレームワーク「ailia SDK」の属性認識機能を付加することでも提供が可能という。
EdgeAI-LinkによるAIサイネージソリューションは、Wi-Fi6(2.4G/5GHz)やBluetooth、GNSSなどの機能も搭載。5G(第5世代移動通信)対応モデルも用意している。
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