LDOから置き換えで実装面積を41%削減 コイル一体型昇圧DC/DCコン:24V系/12V系機器に
トレックス・セミコンダクターは「Japan IT Week【春】」内「第28回 IoT・エッジコンピューティング EXPO」に出展し、コイル一体型降圧DC/DCコンバーターの新製品「XCL247/XCL248シリーズ」を紹介した。36Vの高耐圧で、24V系や12V系の産業機器や民生機器に向けたものだ。
トレックス・セミコンダクター(以下、トレックス)は「Japan IT Week【春】」内「第28回 IoT・エッジコンピューティング EXPO」(2025年4月23〜25日、東京ビッグサイト)に出展し、コイル一体型降圧DC/DCコンバーターの新製品「XCL247/XCL248シリーズ」を紹介した。
機器の小型化/発熱対策に貢献
トレックスの「XCLシリーズ」は、コイルを一体化したDC/DCコンバーターの製品群だ。DC/DCコンバーターの使用には通常、コイルが別途必要だが、同シリーズはコイルも含めてモジュールパッケージ化しているので、コイル選定の手間を省いて実装面積を削減できる。配線パターンを最小化することで電流ループからの放射ノイズも抑制できるので、通信チップ/センサーなどの近くにも配置できる。
今回展示したXCL247/XCL248は、36Vの高耐圧で、24V系や12V系の産業機器や民生機器に向けたもの。出力電流は600mA、動作温度範囲は−40〜+105℃だ。パッケージはモールドされたICにコイルをスタックするクールポストタイプで、放熱性が高い。
パッケージサイズは3.0×3.0×1.7mmと小型かつ自己消費電流が11μAと小さいので、機器の小型化や発熱対策に有効だ。大きいサイズの中高耐圧LDOから置き換えて使用できる。トレックスによると、従来のLDOからXCL247/XCL248シリーズに置き換えて、実装面積を41%縮小し、表面温度を82℃下げられる例があるという。
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