検索
コラム

電動車のLiDARを撮影したら「スマホのカメラが壊れた」という話モノづくり総合版メルマガ 編集後記

最近ネットで話題になっていましたが、実は過去にも同様の事例が。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 この記事は、2025年6月5日に発行した「モノづくり総合版 メールマガジン」に掲載されたコラムの転載です。

※この記事は、「モノづくり総合版 メールマガジン」をお申し込みになると無料で閲覧できます。


 先日、オンラインコミュニティーのRedditで共有されたある動画がインターネット上で話題となっていました。動画はVolvoの新型電動SUV「EX90」をスマートフォンで撮影したものでしたが、カメラが車体上部に搭載されたLiDAR装置にズームインしたところ、点滅するレーザーが映った箇所がカラフルな点となったまま映像上に残り続け、レーザーが点滅するたびその点が増えていくのです。これはレーザーによってイメージセンサーのピクセルが損傷していっているものとみられます。

 この動画はネット上で広く拡散され、2025年5月中旬ごろから主に海外で複数のメディアが報じていました。また、この事例の報告は今回が初めてではないようで、2025年1月にもFacebook上で同様の事例が写真付きで報告されていたことが確認できます。

 VolvoはHPで公開しているユーザーマニュアルのLiDAR技術に関して説明するページの中で、「LiDARの光波は外部のカメラを損傷する可能性があります。LiDARに直接カメラを向けないでください。LiDARはレーザーベースのシステムであり、赤外線の光波を使用し、特定のカメラ機器に損傷を与える可能性があります。これには、スマートフォンやカメラ付き携帯電話も含まれます」と、この潜在的なリスクに言及しています。

2019年にも別のLiDARで類似事例が話題に

 ただ、今回報告された事象は、特定のメーカーに依存するものというわけではなく、LiDAR技術自体に内在するリスクといえるようです。同様の事例は、例えば2019年にも別の企業のLiDAR装置を撮影した際に発生したことが報じられ、当時話題となっていました。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る