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生産能力5年で2倍へ、キオクシアの生産/投資戦略計画:中長期見通しも語る(2/3 ページ)
キオクシアホールディングスの副社長執行役員である渡辺友治氏が、今後5年で記憶容量ベースで前工程の生産能力を2024年度の2倍に高める方針など、同社の生産/投資戦略を語った。
「業界ナンバーワンの投資効率の高さを維持」
投資効率(単年ギガバイト出力の増加量に対する過去5年間の累積資本的支出[Capex])では「技術力によるコスト競争力(下記リンク参照)をもって、業界ナンバーワンの投資効率の高さを維持していると自負している」と説明。「これまでも生産に対する必要な投資をしてきたが、引き続き当社の財務規律を守りながら、今後の成長を支えるために必要な投資をしていく。当社の強みであるテクノロジーリーダーシップを維持していくため、研究開発に対する投資も十分に行っていく」とした。
SandiskとのJVの強み
キオクシアHDはSandiskとジョイントベンチャー(JV)を25年間継続。共同で開発と投資をしていて、渡辺氏は「2社を合わせた生産規模は、フラッシュメモリ業界全体のトップレベルを誇っている」と強調した。JVの運用としては、SandiskからキオクシアHDが生産を100%受託し、製造リソース、半導体プロセスノウハウ、調達機能等を有している。渡辺氏は「2社分の生産を合わせることによって、スケールメリットを享受している」と語った。
なおSandiskとのJV持ち分比率は約半分ずつだが、それに加えてキオクシア単独のキャパシティーも有していて、全体能力のうち約60%をキオクシアが有しているという。
また、この生産JVスキームと並行し、2社間で共同開発のスキームも有していて、フラッシュメモリ開発のR&Dコストを50%ずつ分担し、効率的な研究開発体制を確立しているという。
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