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村田製作所のフィリピン新工場が竣工、MLCC生産能力を増強:生産拠点を「バランスよく拡張」
村田製作所の生産子会社「Philippine Manufacturing Co.of Murata」(フィリピン・バタンガス州)は2025年10月22日、建設を進めてきた新生産棟が完成し竣工式を行った。モビリティ市場での需要増に対応、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の生産能力を増強した。
日本やASEAN、中国にある拠点でバランスよく生産能力を拡大
村田製作所の生産子会社「Philippine Manufacturing Co.of Murata」(フィリピン・バタンガス州)は2025年10月22日、建設を進めてきた新生産棟が完成し竣工式を行った。モビリティ市場での需要増に対応、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の生産能力を増強した。
フィリピンの生産子会社では、約112億円(建屋のみ)を投じ2023年8月より新生産棟の建設に取り組んできた。新生産棟はRC造りの地上2階建て、延べ床面積は7万7981m2で、MLCCの製造を行う。
村田製作所は、市場環境の変化や需要拡大への柔軟な対応を目指し、MLCCの生産拠点を日本やASEAN、中国に分散。生産能力も各拠点のバランスを見ながら拡張している。直近では既に、タイや中国の無錫、出雲などにある生産拠点で新たな生産棟が稼働。引き続き2026年春までには、福井で研究開発棟が、出雲では生産棟がそれぞれ竣工の予定である。さらに、インドでは包装/出荷機能を備えた貸工場を設け、2026年度の本格稼働を目指している。
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