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TDKと日本化学、MLCC材料合弁会社の設立を検討:両者の強み結集で開発を加速
TDKが、日本化学工業とMLCC向けセラミックなどの電子部品材料および製造プロセスを開発する合弁会社の設立について検討を開始すると発表した。
TDKは2025年11月27日、日本化学工業との間でMLCC向けセラミックなどの電子部品材料および製造プロセスを開発する合弁会社の設立について検討を開始すると発表した。
日本化学工業は創業以来130年以上の歴史を有し、無機化学品を主力に電子材料、有機化学品などの製造販売を手掛ける。TDKはMLCCをはじめとする受動部品のほか、センサーや電源、バッテリーなどを幅広く展開している。今回の合弁会社設立によって、両社が有する技術力と開発/評価ノウハウを結集して研究開発のスピードを加速。試作/評価から市場投入までのリードタイム短縮を図ることで、顧客ニーズに迅速に応える体制の構築を目指すとしている。
同日、基本合意書を締結したことを発表した。今後、基本合意書に基づき、合弁会社設立へ向けた検討を両社で進めていく方針だ。日本化学工業は「設立する合弁会社の内容については協議中で、正式に決定次第、速やかに公表する」と説明している。
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