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まるで「アメーバ」 多様な工法を組み合わせるチップレット実装受託サービス少量対応も可能(2/2 ページ)

コネクテックジャパンは2025年10月、チップレット実装受託開発/製造サービス「CADN(Chiplet Ameba Development Network/キャダン)」を開始した。多様な工法が必要になるチップレット実装に対し、300社を超えるパートナー企業の技術も活用することで、少量生産でも受託できる体制を整えた。

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アメーバのように自在に技術を組み合わせる

 こうした課題を打破すべく、OSRDAの一形態として新たに展開するのがCADNだ。コネクテックジャパンおよびパートナー企業が持つ技術を活用し、ベース基板やTSV、層間膜、配線層数といった一つ一つの要素を、顧客の要望に沿って自在に組み合わせて提供する。顧客のニーズに沿って、パートナー企業や技術をアメーバのように結合することから、“Chiplet Ameba Development Network”と名付けた。


CADNの概要。要素ごとにパートナー企業を自在に組み合わせる[クリックで拡大] 出所:コネクテックジャパン

CADNのネットワーク(パートナー企業)の一例[クリックで拡大] 出所:コネクテックジャパン

 CADNのメリットは多い。まずは少量でも対応可能ということだ。さらに、多数のパートナー企業でチップレット集積への技術開発や生産を分業するので、パートナー企業は少ないリソースや投資でCADNのサービス提供に参加できる。1つの工程を複数のパートナー企業で分担できるので、災害時のリスクも最小化しやすい。特定地域に工場や人材、インフラが集中してしまうことも避けられる。

 レガシープロセスの前工程ラインを活用できることも大きい。「センサーなどは小径ウエハーでも十分に対応できる場合も多い。レガシーな前工程は決して“死に体”ではない」と平田氏は強調する。

CADNを利用したチップレット集積の例。SoC(System on Chip)とメモリを直接接合した[クリックで拡大] 出所:コネクテックジャパン
X線センサーのチップレット実装を受託した、別の事例[クリックで拡大] 出所:コネクテックジャパン

要望強く、前倒しで提供

 平田氏はCADNについて「チップレット実装への要求が非常に強く、予定よりも前倒しでサービス提供を開始した」と語る。

 CADNを推進するに当たり、2025年11月7日にはパートナー企業の1社である日清紡マイクロデバイスと覚書を締結した。これにより、福岡県や佐賀県、埼玉県などに位置する日清紡マイクロデバイスの半導体工場4拠点を活用できるようになる。

 コネクテックジャパンは「SEMICON Japan 2025」(2025年12月17〜19日、東京ビッグサイト)で、CADNのサービス内容を披露する予定だ。

コネクテックジャパンの創業者3人。左から取締役専務執行役員 下石坂望氏、代表取締役会長 平田勝則氏、代表取締役社長 中野高宏氏
コネクテックジャパンの創業者3人。左から取締役専務執行役員 下石坂望氏、代表取締役会長 平田勝則氏、代表取締役社長 中野高宏氏

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