「業界初」SamsungがHBM4の量産、出荷開始:26年後半にはHBM4Eサンプル出荷
Samsung Electronicsが「業界初」(同社)となる広帯域メモリ(HBM)の最新世代「HBM4」の量産開始および商用製品の出荷を発表した。競争が激化するAIデータセンター向けHBM市場で先行確保を狙う。
Samsung Electronics(以下、Samsung)は2026年2月12日(韓国時間)、「業界初」(同社)となる広帯域メモリ(HBM)の最新世代「HBM4」の量産を開始し、商用製品を顧客に出荷したと発表した。競争が激化するAIデータセンター向けHBM市場で先行確保を狙う。
1c DRAMと4nmロジックプロセス採用
SamsungのHBM4は、ピン当たりの転送速度が安定して11.7Gビット/秒(bps)で、HBM4の業界標準8Gbpsに対し約46%高く、前世代HBM3Eの最大9.6Gbpsと比べても1.22倍の高速化になる。さらに最大13Gbpsまで引き上げ可能だといい、「AIモデルの大規模化に伴って深刻化するデータボトルネックを緩和をする」としている。また、スタック当たりのメモリ帯域もHBM3E比で2.7倍増加し、最大3.3TB/sに達するという。
Samsungは、HBM4において第6世代10nmクラスDRAMプロセス「1c」を活用することで量産開始時点から安定した歩留まりと高いパフォーマンスを実現したと説明している。ロジックには4nmプロセスを採用。Samsungのメモリ開発責任者であるSang Joon Hwang氏は「既存の確立された設計の活用ではなく、当社は1c DRAMや4nmロジックプロセスといった最先端ノードを採用するという大胆な決断をした。プロセス競争力と設計最適化を生かすことで、大きな性能余力を確保でき、顧客が必要とするタイミングでより高い性能を求める要求に応えられる」とコメントしている。
12層で24G〜36GBを提供、16層/48GBまで拡張を計画
12層積層技術を用いていて、容量は24GB〜36GBを提供する。さらに、顧客の将来の計画に合わせて16層積層も用意し、最大48GBまで拡張する方針だ。
また、HBM4ではIOが1024から2048へ倍増することを踏まえ、低消費電力設計をコアダイに統合。低電圧TSV(Through Silicon Via)技術や電源供給配線網(PDN)の最適化によって、電力効率をHBM3E比で40%改善したという。さらに耐熱性が10%、放熱性が30%それぞれ向上し「次世代データセンターでのGPUスループット最大化と総保有コスト(TCO)低減に貢献する」としている。
Samsungは、2026年のHBM売上高が2025年比で3倍超になると予測し、生産能力を積極的に拡大している。
今回のリリースにおいてSamsungは「業界最大級」(同社)のDRAM生産能力と専用インフラを含む包括的な製造リソースを強調し、「予測されるHBM4需要急増に対応する強靭なサプライチェーンを確保している」と説明。ファウンドリー事業とメモリ事業の「DTCO(Design Technology Co-Optimization)」によって高い品質と歩留まりを確保していることに加え、先端パッケージングの社内能力によって、供給安定化とリードタイム短縮を図るという。
また、HBM4Eについても2026年後半にサンプル出荷を開始する予定なほか、顧客仕様に合わせたカスタムHBMは2027年に顧客へ届ける計画とも説明している。
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