基板裏から最大200A供給 TDKのDC-DCパワーモジュール:他社品比較で2倍以上の電流密度
TDKは2026年2月5日、小型のPOL(Point of Load)DC-DCパワーモジュール「μPOL」シリーズの製品ラインアップに、最大200Aの垂直電力供給が可能な「FS1525」を追加した。プロセッサの直下、PCB裏面に配置することで、熱性能の向上や基板スペース効率の最大化を実現できるという。
TDKは2026年2月5日、小型のPOL(Point of Load)DC-DCパワーモジュール「μPOL」シリーズの製品ラインアップに、最大200Aの垂直電力供給が可能な「FS1525」を追加した。すでに量産を開始していて、サンプル価格は1個あたり1500円になる。
他社品と比較して2倍以上の電流密度を実現
AIやブロードバンドエッジ通信の演算能力向上や、並列処理需要によって、FPGAやSoC(System on Chip)、ASICといった最先端プロセッサへの電力供給には、高密度設計が求められる。
μPOLは、TDKの3Dチップ埋め込みパッケージ技術を活用して、DC-DCコンバーターやインダクターなど重要部品を統合したモジュール製品だ。プロセッサの直下、プリント基板(PCB)の裏面に直接配置し、電力供給する垂直型電源設計に対応することで、高密度な電源ソリューションとして、熱性能の向上や基板スペース効率の最大化に貢献するという。
FS1525は、単体で最大25A、8台の並列接続で最大200Aの電力供給が可能。入力電圧は4.5〜16V、出力範囲は0.6〜1.8Vに対応する。「7.65×6.80×3.80mmと世界最小クラスのサイズで、単位面積当たりの電流量を表す電流密度は、他社製品と比較して2倍以上の性能を実現している」(TDK担当者)
熱抵抗1.4K/Wの耐熱化構造アーキテクチャによって、-40〜125℃の動作温度に対応する。プラグ&プレイで使用可能、かつ外部補償不要なため、開発サイクルの短縮や設計の簡便化にも寄与する。
主な用途として、AIおよびエッジコンピューティング、通信、データセンター、光ネットワーク、医療用画像処理、AIチップセット、電力密度フォームファクターなどを想定する。すでにAlteraのAgilexやAMDのVersal Edge、Xilinxプラットフォームといった、FPGA/SoC向けのレファレンスデザインに採用され、AIや機械学習(ML)用途で利用されているという。評価ボードは20/50/100/200Aを提供する。
「これまでμPOLとしては3/6/12A品を展開してきたが、新たに25A品のFS1525をそろえたことで、ほぼ一通りの電流値をカバーできるラインアップになった。FS1525はAIサーバなど、電源要求の厳しいアプリケーションに対応できるよう設計している。サーバなどの高い電源密度が求められるものや、小型かつ安定動作が求められるエッジAIなどに向けて提案したい」(TDK担当者)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
AIグラス向けに新型超低消費電力DSPマイコンを発表、TDK
TDKは、AIグラス向けのシステムソリューション事業を展開するため、「TDK AIsight」を本格的に立ち上げるとともに、TDK AIsightが開発したAIグラス向けマイクロプロセッサ「SED0112」のサンプル出荷を始めた。
4分の1に小型化したユニット型DC-DCコンバーター、TDK
TDKは2025年12月22日、TDKラムダブランドのオールインワン設計ユニット型DC-DCコンバーター「CCGS」シリーズの開発を発表した。設計から部品選定、検証までTDKラムダ側で行ったパッケージ品で、同社既存製品と比べて約4分の1の小型化を実現している。
「業界最高水準」電気特性の車載向け小型パワーインダクター、TDK
TDKは2025年12月9日、車載電源用の小型パワーインダクター「BCL3520FT-D」シリーズの開発を発表した。独自の高透磁率金属磁性材料や平角銅線などで、市場の同等品と比較して「業界最高水準」(同社)の電気特性を実現したという。
TDKと日本化学、MLCC材料合弁会社の設立を検討
TDKが、日本化学工業とMLCC向けセラミックなどの電子部品材料および製造プロセスを開発する合弁会社の設立について検討を開始すると発表した。
振動で産業機器の寿命を予知 保守点検をスマート化する「エッジRX」
TDKは「CEATEC 2025」(2025年10月14〜17日、幕張メッセ)に出展し、産業機械の予知保全プラットフォーム「エッジRX」などを紹介した。


