「基盤は整った」 現場で学ぶオンデバイスAI、ロームが展開加速:「Solist-AIパートナーズDay」(2/2 ページ)
ロームは2026年2月24日、オンデバイスAI「Solist-AI」エコシステムに関する成果報告や、パートナー企業の交流を目的としたイベント「Solist-AIパートナーズDay」を開催した。実証実験などを経て、2026年は市場を広げ、実装を増やす年にしたいという。
2025年の基盤構築を経て、2026年の実装に期待
ローム LSI開発本部 回路技術開発部 先進技術開発担当 モデルベース開発課 応用技術開発Gグループリーダーの岡田友和氏は、Solist-AIのエコシステム展開について説明した。
Solist-AIエコシステムの展開において、ロームは「上位レイヤーの事業を担わない」「パートナー企業のビジネス領域を侵さない」という宣言のもと、ICやツール、開発基盤といった土台部分の提供に徹底することを掲げる。同時に、導入を推進するためのSolist-AI活用プロジェクト「ソリ活」を実施していて、ロームの滋賀工場や、グループ会社であるラピスセミコンダクタの宮城工場での実証実験などを進めている。
岡田氏は「2025年は、Solist-AIエコシステムが『構想』から『実行』へ移った1年だった」と振り返る。「実証実験などを通じ、予知保全システムの要件やニーズが見えてきた一方、ローム単独で解決することはできない。2026年はSolist-AIエコシステムをハブに『企業実装・量産案件の創出』『公共・社会インフラ領域への展開』『海外展開の加速』の3点に注力し、Solist-AIの市場を広げて実装を増やす年にしたい」という。
ローム自身はICベンダーとして、短期・中期・継続と3つの視点でロードマップを敷いている。短期的には段階的なシリーズ展開を行う予定で、現在、無線通信と融合したSolist-AI ICを開発中だとする。中期的には新市場、領域への展開や、制御・ドライバーICとの融合の可能性を探る。そして継続的にAI技術のアップデートを行い、新用途に向けた新ファームウェアの順次リリースなどを行う予定だとした。
エコシステムとしては、まずハードウェアメーカーやプラットフォーマーなど、ロームに近しい企業を中心に参画してもらっていて、少しずつ範囲を広げる構想だという。岡田氏は「目標としていたパートナー30社も視野に入ってきた。2026年はインフラ・公共分野など領域を広げるとともに、海外パートナーの獲得を進める。同時にパートナー企業や技術者の参加を通じて、新たなアイデアや実装テーマを生み出す」と語る。
エコシステム拡大のため、2026年にはSolist-AIアイデアコンテストを開催する。パートナー企業や非パートナー企業、学生など参加者は問わず、5月上旬から募集を開始する予定だ。また2026年11月18〜20日開催予定の「EdgeTech+ 2026」には、Solist-AIとして出展する計画で、アイデアコンテストの受賞作品は同イベントで展示予定だとした。
2027年には、第2回Solist-AIパートナーズDayを開催する予定で、ロームの直販顧客も招待して「披露の場」にしたいとする。岡田氏は「Solist-AIにとって、2025年はいわば走るための準備段階だった。基盤が整い、2026年は実装、市場が動き出すだろう」と述べた。
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