ロームが新ESD保護ダイオード開発、AIサーバなどに向け:10Gbps超の高速I/Fに対応
ロームは2026年3月、10Gビット/秒を超える高速通信インタフェースに対応するESD(静電気放電)保護ダイオード「RESDxVxシリーズ」を開発、販売を始めた。USB4や車載イーサネットなど高速のデータ通信を行う用途に向ける。
「低容量」と「低ダイナミック抵抗による高いIC保護性能」を両立
ロームは2026年3月、10Gビット/秒を超える高速通信インタフェースに対応するESD(静電気放電)保護ダイオード「RESDxVxシリーズ」を開発、販売を始めた。USB4や車載イーサネットなど高速のデータ通信を行う用途に向ける。
AIサーバや5Gおよび6G通信機器、ノートPCやゲーム機器などにおいては、高速データ通信への対応が求められている。特に、10Gビット/秒以上の高速通信では、わずかな寄生容量の差が通信波形に影響を与えるという。ところが、寄生容量を小さくすればダイナミック抵抗とのトレードオフが生じるため、通信品質とIC保護を両立させることが難しかった。
こうした中でRESDxVxシリーズは、より低容量でダイナミック抵抗を抑えることに成功した。具体的には、0.24pF(双方向)および0.48pF(単方向)という端子間容量を実現した。しかも、ダイナミック抵抗は0.28Ωまで低減した。一般的な製品と比べクランプ電圧を約40%抑制し、高いIC保護性能を実現した。
RESDxVxシリーズとしては、DSN0603-2Jパッケージ品とDFN1006-2Wパッケージ品があり、今回はそれぞれ4品種を発表した。特にDFN1006-2Wパッケージ品である「RESDxVxBASAFH」と「RESDxVxUASAFH」の2品種は車載信頼性規格「AEC-Q101」に準拠し、SerDes通信を用いる先進運転支援システム(ADAS)や自動運転用カメラ、ECUなどにも利用できる。
サンプル価格(税別)は70円。ROHM Online Storeの他、チップワンストップやコアスタッフオンラインといったネット商社からも購入できる。
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