インタビュー
半導体工場でのAI活用をグローバル展開 GFが示す道筋:「PoCで終わらせない」(3/3 ページ)
製造業でAIの概念実証(PoC)が乱立する中、現場への実装やグローバル展開にまでつなげるにはどのような取り組みが必要なのか。GlobalFoundries(GF)のデジタル製造担当バイスプレジデント Sujieth Vaasan氏に聞いた。
AIはツールからインフラへ
Vaasan氏によると、GFのアプローチの特徴は、画期的なアルゴリズムではなく、AIを持続的な製造能力へと変える仕組みにある。Vaasan氏の役割は、戦略とオペレーション、実行の全てに関与して、AIをどこに適用するか、いつ準備ができたと判断するか、どこまで展開するかなどを決定することだ。
「AI導入を成功させる基盤の1つは、プロジェクトチームが製造現場とIT部門の双方と密接に連携している点だ。全てのプロジェクトは現場を起点に始まり、初日から現場を巻き込みながら設計/改善していく。IT部門はこれまで以上に重要な役割を担い、データフローの整備やアーキテクチャ、ガバナンスの提供を通じて、AIソリューションを迅速に実現している」(Vaasan氏)
半導体製造では今後も複雑性が増し、許容誤差はさらに縮小していく。その中でAIは単なる最適化ツールではなく、現代のファブを成立させるためのインフラの一部となりつつある。Vaasan氏は「ある段階を超えると、AIは『あればよいもの』ではなくなる。AIは工場の運営そのものであり、働き方そのものになる」と締めくくった。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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