人型重機で「フィジカル苦役を無用に」 実装目指す人機一体:Advantechと協業
人型重機を開発する人機一体とAdvantech(アドバンテック)は、エッジコンピューティングとロボット技術の連携可能性を見据えた協業に向けた取り組みを開始した。その第一歩として「組込み・エッジ・IoT開発EXPO」のAdvantechブースで、人機一体が試作ロボットなどを展示した。
人型重機を開発する人機一体とAdvantech(アドバンテック)は2026年4月2日、エッジコンピューティングとロボット技術の連携可能性を見据えた協業に向け、取り組みを開始したと発表した。その第一歩として、「Japan IT Week【春】2026」内の「組込み・エッジ・IoT開発EXPO」(2026年4月8〜10日、東京ビッグサイト)のAdvantechブースで、人機一体の試作ロボットなどを展示した。
ロボット重機の頭脳に高信頼、高耐久PCを採用
人機一体は「あまねく世界からフィジカルな苦役を無用とする」をビジョンに掲げ、操縦型のロボット重機「人機(人間機械相乗効果器)」を開発している。主な用途として想定する建設やインフラメンテナンスなどの現場は過酷な環境なうえ、ロボットがエラーを起こせば大事故につながりかねない。そこで、高い信頼性と堅牢性を有するAdvantechの産業用PCをロボットの頭脳として採用することを決定し、協業に至ったという。
「Advantechの産業用PCを採用することで、どんな過酷な環境でもロボットを安定稼働できると判断した。将来的にはAIの実装による操縦支援、自律化などで現場運用のニーズに対応できる可能性も有する。今後、Advantechの産業用PCを標準化していく予定で、これをきっかけにAdvantechと手を取り合い、人機の社会実装に向けて事業連携や開発などを強力に進めていきたい」(人機一体 担当者)
ブース正面には、人機一体が開発中の二足歩行型モデル「一零式人機 ver.1.0」の概念実証(PoC)試作機が展示された。電力分野など高所巧緻作業の機械化を目的としていて、脚部も腕として使う「四腕モード」への可変機構を備えるという。
2026年4月2日に発表した「人機バイラテラルアーム」も初展示し、操縦デモを実演。既存のロボットアーム製品を2体用意し、片方を作業機、もう片方を操作機として用いるシステムで、人機一体の独自の力制御技術、パワー増幅バイラテラル制御技術によって、身体の延長のように直感的に操作できるという。完成品のロボットアームを活用するため、現場導入までの期間やコストを抑えられることも特徴だとした。
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