最新ノートPC5機種を分解 新旧MacBook Proの中身の違いは?:この10年で起こったこと、次の10年で起こること(102)(1/4 ページ)
今回は2026年第1四半期に発売された新プロセッサ搭載ノートPC5機種を分解する。前回ノートPC向けプロセッサが各半導体メーカーから一斉に提供されたのが2024年後半なので、おおよそ1年半を経て、プロセッサの大幅リニューアル版が出そろい始めた。
ノートPC向けプロセッサが一斉リニューアル
今回は2026年第1四半期(ほとんどの機種は3月に発売:一部海外では早期販売開始)に日本で発売した、新プロセッサを搭載したノートPC5機種の内部の様子を報告する。他にも分解している機種はあるものの、ページの関係で5機種とした。また今回は基板情報までの報告に留め、6月以降にチップ開封編として報告したい。
2026年はメモリ不足、メモリ価格高騰などの状況にあるが、今回報告する機種はいずれも大容量メモリ(LPDDR5XやStorage)を搭載する構成となっている。その分、従来に比べて若干価格も上がっている。前回、ノートPC向けプロセッサが各半導体メーカーから一斉に提供されたのが2024年後半なので、おおよそ1年半を経て、プロセッサの大幅リニューアル版が出そろい始めたわけだ。
最新MacBook Proを分解
図1は2026年3月11日にAppleから発売された「MacBook Pro M5 Max」の様子である。同日には「MacBook Pro M5 Pro」も発売されている。ハードウェア構成はM5 Max版、M5 Pro版ともにほぼ同じ。空冷ファン、電池、ディスプレイは完全に同じものとなっている。M5 Max版、M5 Pro版の差は図1.左下の基板の中央部のプロセッサが別物であること、プロセッサを冷却するためのヒートシンクの形状(図1右上)が異なっているだけである。
チップでは基板中央部のプロセッサおよびプロセッサを取り囲む形で配置される電源ICに差があるだけだ。基板の左右にはThunderbolt 5やHDMI端子、メモリーカードスロットがあるがM5 Max版、M5 Pro版ともに全く同じものとなっている。共通部が非常に多い。
図2はMac Book Pro M5 Maxの電源IC部の分解の様子である。電源制御部はプロセッサの左右と上下を取り囲むように配置されている。電源ICを取り囲むように金属シールド枠で分離され、上部には放熱シートが貼られている。M5 Max版には4種の電源ICがプロセッサを取り囲むように配置され、動的電圧周波数制御システム(DVFS)などの電源制御を行っている。いずれの電源ICにもApple独自のチップ型名「APLXXXX」がパッケージに記載されており、またAppleロゴマークも刻まれている。Appleにとって性能を最大化するための電源設計は、プロセッサと同等に重要なものとなっている。
Appleの全製品(iPhone、Apple Watch、AirPodsなど)では必ず、AppleプロセッサとApple電源ICをセットで搭載している。Appleは2018年、それまで多くの製品で電源ICの供給を行っていたDialog Semiconductor(2021年にルネサス エレクトロニクスが買収、以下Dialog)の電源IC部門の一部の買収を行っている。以降、電源ICは自社開発に切り替え、現在では多くがApple製となっている(ただしTexas InstrumentsやDialog製品も一部併用されている)
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