検索
ニュース

「Rapidusの隣」に光電融合パッケージ開発拠点、28年度の完成目指すLSTC主導、imecも技術協力(1/2 ページ)

技術研究組合 最先端半導体技術センター(LSTC)は2026年4月、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の採択事業である「光電融合を加速する半導体パッケージング技術開発と先端後工程拠点形成」について詳細を説明した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 技術研究組合 最先端半導体技術センター(LSTC)は2026年4月13日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」において、「光電融合を加速する半導体パッケージング技術開発と先端後工程拠点形成」が採択されたと発表した。4月17日には都内で記者説明会を開催し、同プロジェクトに関する詳細を語った。

3つの取り組み

 今回のプロジェクトは「光エンジンと光再配線層(RDL)インターポーザーを高精度に接合する技術の確立」「光RDLインターポーザ技術の開発」「300mm角パネル対応の後工程拠点の形成」の3つの取り組みで構成される。LSTCが主導し、東北大学や産業技術総合研究所(産総研)、北海道大学、千歳科学技術大学、横浜国立大学、Rapidus、ベルギーimecが技術開発/拠点構築をそれぞれ担い、アドバイザーとしてNTTも名を連ねる。

プロジェクト体制[クリックで拡大]
プロジェクト体制[クリックで拡大]
北海道大学教授の秋永広幸氏
北海道大学教授 秋永広幸氏

 1つ目の取り組みでは、電子回路(EIC)と光集積回路(PIC)を積層した光エンジンと、光RDLインターポーザーを6μm以下の狭ピッチで接合する技術を確立する。2つ目では、ポリマー導波路とマイクロミラーを高度に集積した光RDLインターポーザーを開発する。ここでは、次世代UCIe規格に対応する10Tbps(テラビット/秒)/mmの伝送速度と、現行技術に比べて40%以上の低消費電力化の実現を狙う。

 なお、上図にある通り、今回光エンジンの製造はimecが担う。北海道大学教授の秋永広幸氏は「imecは北海道大学やLSTCと共同研究開発を行うなど関係が深い。日本法人(imec Japan)もあるのでimecの知財を日本国内で扱え、imecの(光エンジン関連の)ノウハウを移管できることは大きい」と語った。NTTも光電融合技術を手掛けるが「NTTとは技術重複がないとみている」(秋永氏)という。

光電融合デバイスプロセス(パッケージングプロセス)開発の概要[クリックで拡大]
光電融合デバイスプロセス(パッケージングプロセス)開発の概要[クリックで拡大]
東北大学教授の福島誉史氏
東北大学教授 福島誉史氏

 3つ目では、千歳科学技術大学のキャンパス内(北海道千歳市)に、上記の技術開発を推進するオープンイノベーション研究開発(R&D)拠点を整備する。300mm角パネルに対応する後工程のR&D拠点で、全装置がEFEM(Equipment Front End Module)対応になる。今回の事業で研究代表者を務める東北大学教授の福島誉史氏は「300mm角パネルは、300mmウエハーに近い寸法なので、R&Dでは扱いやすい上に、パネル特有の課題も可視化しやすい。コスト面、安全面、運用面のいずれにおいてもメリットがあるサイズだ」と説明する。

 千歳科学技術大学は、Rapidusが2026年4月11日に開設したばかりの後工程のR&D拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」に隣接している。秋永氏は「Rapidusに近いのは非常に大きなメリット」だと強調する。

300mm角パネルのメリット先端後工程拠点の概要 左=300mm角パネルのメリット/右=先端後工程拠点の概要

 後工程のR&D拠点には約900平米のクリーンルームが設置される計画で、完成は2028年度を予定している。同年度内に装置を搬入し、稼働を開始する予定だ。「できるだけ速く技術を立ち上げてRapidusに引き渡す」(秋永氏)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る