JDI、25年度Q4は4年ぶり黒字 上場廃止は「必ず阻止」:通期は赤字幅が600億円縮小(2/2 ページ)
ジャパンディスプレイ(JDI)は2026年5月14日、2025年度通期の決算を発表した。売上高は前年比29.6%減の1323億円で、営業損失は同184億円改善し187億円だった。純損失は同584億円改善し198億円だった。生産を終了した工場の売却などの構造改革を行い、2027年度の営業黒字化を目指す。
債務超過も上場廃止は「必ず阻止する」
2025年度末時点での貸借対照表をみると、資産合計は前年比238億円減少し1242億円、負債合計は同95億円減少し1317億円で、74億円の債務超過状態だ。平林氏は「引き続き、資産売却や財務施策を実施し、2026年度末での債務超過解消を目指す」とした。
債務超過や赤字を脱却するための構造改革として、JDIは現在鳥取工場と茂原工場の譲渡を進めている。鳥取工場は2026年3月に契約を締結し、9月に譲渡完了予定だ。茂原工場は複数の売却先候補と交渉を続けているという。JDI CEOの明間純氏は茂原工場の売却先について「従来想定していたデータセンター用途のみならず、製造業関連でも強い引き合いがある」と説明した。さらに、希望退職も順調に進捗しているという。また2026年5月13日には、新株予約権の発行により96億円を調達したことを発表した。
明間氏は「2025年6月のCEO就任以来、厳しい決断や実行を行う必要があった。(希望退職募集によって)多くの仲間を失うことになり、非常につらい状況でもあったが、JDIに残る決断をしてくれた皆と全力で頑張って、4年ぶりの四半期営業黒字化の報告ができたことは非常に喜ばしい。2026年度、2027年度はさらなる発展に向けて頑張っていきたい」と語った。
JDIは2027年3月末時点で債務超過を解消できなければ、東京証券取引所の上場維持基準に抵触し、上場廃止となる可能性がある。これについて明間氏は「上場維持基準への抵触を必ず阻止するつもりだ。最悪の結果にならないように、茂原工場の売却交渉や現業の損益改善など、全社一丸となって取り組んでいく」と述べた。
中東情勢の混乱による影響については、「現時点でJDIの生産活動に大きな支障は出ていない」(明間氏)としながらも、「輸送費が大幅に上がるという報告を受けている。原油由来の材料の値上げ要請もある。顧客と相談しながら安定供給に取り組んでいく」とした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
JDIが鳥取工場を売却、車載用液晶パネル拠点
ジャパンディスプレイが、2025年3月まで車載用液晶パネルを製造していた同社の鳥取工場(鳥取市)を売却すると発表した。売却先は同市の不動産賃貸会社の八幡東栄エステートで、売却額は非公開。
JDI、25年3Q累計は145億円の赤字 債務超過額は60億円に拡大
ジャパンディスプレイ(JDI)は2026年2月12日、2025年度第3四半期(10〜12月)の決算を発表した。第3四半期累計の純損失は145億円で、純資産は60億円の債務超過となった。今後はサプライチェーンの国内回帰やフィジカルAIの加速といった外部環境の変化を追い風と捉え、「BEYOND DISPLAY」の取り組みに注力する方針だ。
赤字拡大のJDI、国内1500人削減へ CEOのキャロン氏は辞任
ジャパンディスプレイ(JDI)の2024年度通期業績は、売上高は前年比21%減の1880億円、営業損失は同29億円拡大し371億円の赤字、当期純損失は同339億円拡大し782億円の赤字だった。国内で1500人規模の人員削減を行うという。
フィギュアまでタッチセンサーに JDI「ZINNSIA」を巻いて活用
ジャパンディスプレイは「CEATEC 2025」(2025年10月14〜17日、幕張メッセ)に出展し、さまざまな素材をタッチパネル化するインタフェース「ZINNSIA」を紹介した。
JDIの液晶の知見、先端半導体パッケージングの中核技術に
ジャパンディスプレイ(JDI)は「JPCA Show 2025」に台湾を拠点に先端半導体パッケージングやセンサーを手掛けるPanelSemiと共同で出展し、セラミック基板上に高精細RDL(再配線層)配線を形成したサンプルを展示した。


