PCBベースで微細化/高周波特性向上 パナソニックの新パッケージング技術:xPUへの対応も視野(2/2 ページ)
パナソニック インダストリーが、透明導電フィルム「FineX」で培った微細配線技術を半導体パッケージ向けに展開する。線幅2〜10μmの高精度な配線を形成できるだけでなく、既存のPCB製造技術やサプライチェーンを活用できることが特徴だ。
既存PCBプロセスで対応可能
パッケージの高密度化や特性向上に向けては、ガラスコア基板や有機/ガラスインターポーザなどの技術開発も進む。ただ、こうしたアプローチでは新たな材料や設備が必要で、量産体制の構築やコストが課題になっている。
対して、今回の新技術の大きな特徴は、従来のPCB製造技術やサプライチェーンを活用できることだ。ビルドアップフィルムとガラスキャリアを組み合わせるプロセスに適用できることが確認済みだという。
パナソニック インダストリーは、微細配線を形成したフィルムをロール状またはシート状で基板メーカーに供給する。基板メーカーは、その上に既存のPCB製造プロセスを用いてビルドアップフィルムを積層し、多層化する。
このとき、パナソニック インダストリーのフィルムはビルドアップフィルムの「最初の1層」となるイメージだ。表層に配置された微細配線が高周波伝送や高密度配線を担い、その上の層は従来技術で形成する。これによって、製造コストや設備投資を抑えながら高周波特性や微細配線のメリットを取り込める。1層目の配線が微細なので、全体の層数も減らせるという。森田氏は「従来のPCBではあと少し性能が足りなかったところを、既存の設備を生かしながら打破できる」と強調する。
なお、このプロセスでは、金属フィルム基材がビルドアップフィルムの反りを抑制するので、ビルドアップフィルムは薄い材料を使用できる利点もある。
多層化でxPUへの対応も
新技術は、まずは従来PCB技術で課題がある高周波用途に向けて立ち上げるが、今後は同技術のみでの多層化やさらなる微細化を図る。
同技術のみでの多層化が実現すれば、xPUへの適用も現実的になる。パナソニック インダストリーでは現在これに向けた技術開発を行っているという。
発表時点での配線寸法は2〜10μmとしているが、森田氏は「溝を形成するための金属のモールドさえ作ってしまえば、微細な配線も形成できる。ナノインプリント技術があるように、金属モールドはナノオーダーまで対応可能だといえる。この技術は微細化の余地を大きく残している」と説明する。
パナソニック インダストリーはJPCA Show 2026以降、同技術に関する個別の打ち合わせや評価サンプル提供を始め、2028年度に量産を開始する計画だ。多層化は2030年度以降を見込む。JPCA Showでは、会期初日の6月10日に、同技術についてのセミナーも実施する。
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