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半導体主権の「現実解」 GFとQualinxが欧州域内製造フロー実証GNSS SoCを製造(3/3 ページ)

GlobalFoundries(GF)とQualinxは、GNSS(全球測位衛星システム) SoC(System on Chip)を欧州内の製造フローで完成させた。機密性の高い設計データやマスク、ウエハーを欧州の管理下に置く取り組みで、半導体主権の具体的な一歩といえる。しかし、EDAや材料などには課題が残る。

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サプライチェーン内の「安全な経路」を作る事例に

 今回の発表は、欧州にとって、産業政策上の支出を判断するための具体的な材料にもなる。Horstmann氏はこの取り組みを、GFのドレスデンにおけるSPRINT投資プロジェクトや欧州半導体法(European Chips Act)と関連付けている。同氏によると、22FDXには大きな需要があるという。

 同氏は「われわれは現在、需要が供給を常に上回る状態にある。生産能力を拡大すべくSPRINTを構築中で、まさにこのようなアプリケーション専用のウエハー生産能力を、年間15万枚拡大することを目指している」と述べている。

 Trill氏にとってこの投資が重要なのは、オンショア製造の経済性を変化させることになるからだ。「われわれはGFの投資によって、生産/製造分野のオンショアリングを実現する上での規模の経済性を確保できた」と述べる。

 しかしそれが、残るバリューチェーンの問題を解決するわけではない。Trill氏は「より深刻な問題となっているのは、必ずしも欧州の生産能力が不足していることではなく、利用可能なコスト/規模での生産能力が不足している場合が多いという点だ。Qualinxでは以前、検証作業をオンショアリングしようとしたが、欧州内ではコストが7倍も高くなることが判明したというケースがあった」と述べている。

 またHorstmann氏は、材料に関するギャップについても指摘する。「GFは材料の調達先をマッピングし、それぞれの代替調達先を確保しているが、その多くは欧州からの調達ではない。レアアース材料やヘリウムに関する課題は、依然として残っている」と述べる。

 GFとQualinxのフローは、欧州に半導体の自律性をもたらすものではない。その意味では限定的な取り組みだが、より有用なものになり得る。重要システムに搭載されるチップについて、製造の中に主権を組み込む方法を示しているからだ。

 GFが2027年に、この信頼できる欧州フローをさらに多くの顧客に開放するなら、その意義は、欧州がグローバル半導体サプライチェーンから脱したことにあるのではない。欧州が、そのサプライチェーンの中に安全な経路を構築する方法を学んだことにある。

【翻訳:滝本麻貴/田中留美、編集:EE Times Japan】

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